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りょうside
ベランダにでたてつやを追いかけて話をしようと俺もベランダに出る。
て「なんだあ。りょうか。」
り「なんだあってなんだよ(笑)」
気の抜けた顔をしているてつやに近寄って黙っていれば遠くの景色を眺めていたてつやが口を開いた。
て「Aちゃん、めっちゃいい子だね。」
り「でしょ?」
て「うん…しかもめっちゃ可愛い。」
り「うん。手、出さないでよ?」
て「まあ…うん…」
それで一度会話が終わったかと思えば、てつやが大きく深呼吸をして俺に向き直す。
て「ごめん!!好きになっちゃうかもしれん!」
大きな声でそう言われれば、俺は一瞬驚いて冷静を取り戻してから返事をする。
り「その言葉はもう好きになった人の発言じゃん。まあ…あんだけ可愛ければ好きにもなるよなあ…俺も一目惚れだったし。」
最後にてつやにニコッと笑いかけると、少しほっとしたような顔でこちらを見ては「よかったああああ」なんて柵にもたれかかる。
り「恨みっこなしだよ?」
て「俺ほぼ100%振られるから大丈夫…」
てつやのその言葉の後ににハハッなんて乾いた笑いが響いて、冷たい夜空に消えていった。
Aside
てつやさんとりょうくんがベランダにでて、虫さんと2人きり。
虫「仕事って何やってるの?」
『あ、トレーダーを。。。』
虫「資産運用!!僕もやってる!!」
その言葉から一気に盛り上がりどこの株を買ってるとか、ここが狙い目とか、仕事の話でひと盛り上がりをした。
虫「てかAちゃんさー、りょうくんとどうやって知り合ったの?」
『行きつけのバーが一緒で…』
ここまで言えば、おっしゃれー!!!なんて茶化してくるから、「やめてください〜」って返して少しベランダに目をやれば、なんだか重たい雰囲気。のような気がする。
あったかい飲み物でも用意しといてあげよう。
酔いも覚めてるだろうし、ホットティーにりんごのリキュールを少し入れたものを用意した。
そのタイミングで2人が部屋に戻ってくれば、すぐにあったかい飲み物を手渡す。
て「っ!!!ありがと!!」
り「ありがとうAちゃん。」
そう言って頭を撫でるりょうくんの手は冷たかったけどとても優しかった。
少し酔ってるからか、いつもよりなんかドキ ドキしてしまった…
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作者名:おかゆ | 作成日時:2020年10月25日 21時