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#18 ページ18

Aside

涙で溢れた目を入り口の方に向ければ、見たこともないような目でユウスケを睨みつけたりょうくん。

『りょ…くん…』

り「そこどけ。」

そう言って近寄って来たりょうくんは、ユウスケを蹴り飛ばし私を優しく起き上がらせてくれる。

り「大丈夫?」

そう言って優しい腕の中に包み込まれる。

り「あ。警察呼んだけどまだここにいていいの?君。」

りょうくんのこの一言にユウスケは逃げ帰った。

り「あーあ。服破れてんじゃん。」

そう言って自分のパーカーを私に被せてもう一度、目の前から抱きしめた。

り「何もされなかった?怪我はない?本当、俺守るって言ったのに…」

消え入りそうな声でいうりょうくんの体を離して、両手で顔を掴む。

『私は怪我もしてないし、何もされてないし、全然大丈夫よ!!りょうくんが来て守ってくれたおかげだよ。ありがとう。』

そう言ってまたりょうくんの細い…でも力強い体に飛びついた。
するとりょうくんはふふ。と笑って、

り「ほんと、ずるいなあ。」

なんで一言呟く。
その一言の意味が分かるくらいには、私はりょうくんの事が好きだ。




お互いが落ち着いてから、コーヒーを入れてりょうくんに経緯を話す。

り「え、じゃあオートロック突破してきてこの玄関の前で鉢合わせたの?」

『そうゆうことになるよ。困ったわ。』

り「絶対引っ越したほうがいい。」

『…物件探すわ。この部屋気に入ってたけど仕方ないね。…ところでりょうくんはどうやって入ってきたの?』

り「おれは横の管理人さんの部屋ガンガン叩いて、緊急事態って伝えた(笑)」

それを聞いて少し笑う。

『結構ワイルドな事するのね!』

そう言えば目を逸らして頬杖をつき、またこちらに目線をまた合わせてから

り「そりゃ大事にしてる人が危ない目にあってんだから。」

なんて、いつもポーカーフェイスのりょうくんが照れながら言う。

きっと私の顔も今は赤いんだろうな。

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作品ジャンル:恋愛
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作者名:おかゆ | 作成日時:2020年10月25日 21時

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