謝謝謝謝 ページ25
________あの後、つかさくんと“ある約束”をした。
そして翌日の夜の前。伊月を家庭科室に呼び出した。私は腕を後ろに回し、手には包丁。入り口にはつかさくんが隠れている。
「こんなところに呼び出して何よ。」
「なんで、なんでお父さんとお母さんを巻き込んだの。」
犯人は伊月だとわかっている。
「…はぁ?だってうざかったんだよ。私の家族の邪魔になったわけ。」
この前は誤魔化していたものの、今は正直に話している。
「それでも、2人は関係ないよね。だから私だけで十分でしょ。」
家族にだけは迷惑をかけたくなかった。なのに、なのに“油断していた”。
「いやいや。最近反応つまらないし、飽きちゃって。」
「…。」
後ろで包丁を握っている手に力一杯入る。イライラが止まらない。むしゃくしゃする。
「それにアンタの顔を見てるとイライラするんだよねぇ。Aは消えてほしいなー。で、話はこれだけ?」
「_________い。」
「え?」
私は言うことを決意した。
「私も伊月は消えてほしい。」
「!?」
そう言った途端に、私は伊月を押して体を倒れさせる。そして逃げないように彼女の上に馬乗りした。
「ちょ、何するの!?やめてよ!」
「嫌だ。もう限界なの。」
包丁を持っている手はだんだんと震えている。これは不安で震えているわけではない。
やっと。やっと苦しいところから解放されるという喜びの震えだ。
「や、やめて…!謝る!謝るから!」
「謝っても、私がここで許すと思う?」
「っ!」
自分が危ない状況だということに気づき、もがいている伊月はもう遅い。
「辛いのは嫌だから、ここで終わりにしたいな。」
そう言って私は腕を上げた。
「ごめんなさい!ごめんな_______ぁ、っ、!?」
そして私は、伊月の心臓を停止させた。
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黒灰白有無%(プロフ) - 完結おめでとう御座います!!一気読みさせて頂きました、過去を知ったことで主人公の性格(狂い具合)がさらに好きになりました。途中でも面白いのですが最後まで見ると皆の想いとかがわかってさらに深み、面白みを感じました!とても楽しかったですコメント失礼しました (5月18日 2時) (レス) @page33 id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
ミキプルーン - めちゃくちゃ面白くて、最後泣きました😭司君、めちゃくちゃいい子だった… (2023年3月4日 19時) (レス) @page33 id: 374f2a1f15 (このIDを非表示/違反報告)
真冬 - つかさくんもしかしていい人?女の子が天国に行けるように殺してあげたのかも!やさしいのか狂ってるのかが分からない感じがつかさくんぽくていいと思います!!←上から目線みたいですいません。深くてちょっとだけ難しく感じたけど、凄く素敵なお話でした。 (2022年3月9日 1時) (レス) @page32 id: 587626ec74 (このIDを非表示/違反報告)
ルコふぃまてりぃ - え?最後、女の子は生まれ変わって幸せになったんですか?(°д°⊂) (2021年4月18日 8時) (レス) id: 15224720b1 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル - とても面白かったです!これからも頑張ってください。 (2020年6月5日 18時) (レス) id: a86e035e62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノン | 作成日時:2020年3月21日 22時