家 庭 科 室 の 、 - 2 - 【地縛少年花子くん】

怖怖怖怖 ページ20

「Aと一緒に面白いことを考えたいなって！」


「私と…？」


「うん！」









　
嬉しいな。彼は喜びに溢れている。それが見ている私でもわかった。目が大きくてキラキラで、男の子だけど可愛いと思ってしまった。









　
「面白いことか…。」


「幽霊とか、お化けとかそういうのがいいんだぁ。」


「え、怖い系なの？」


「うん！」









予想外だ。女子は恋愛ごとだけど、男子はスケールが大きいものを願っているんだと思っていた。だけど、怖い系…か。









　
「…七不思議、とか。」


「んー…。皆知らないやつがいいかな！噂になってないのとか！」


「うーん…。」









　
私はよく図書室に行く。その中で“そういう系”のジャンルの棚があったことに気付く。

七不思議、幽霊、それと___________。









　
「…都市伝説。」


「都市伝説！？なんかかっこいい！」









　
たまたま見た都市伝説の本は、子供である私にとってキラキラと興味を持たせるものばかりだった。









　
「前、本を見た時、“都市伝説とは、本当にあったとして語られる『実際には起きていない話』である”って書いてあったの。」


「へぇ…！じゃあそれでいいね！都市伝説を実現させようっと。」


「…？」









　
するとつかさくんは私の顔をじっと見てきた。目を合わせ、そらしては駄目だと悟った。









　
「Aってお人形さんだから、もしAが都市伝説の“お人形さん”になったらとして書いてみようかな。」


「えっ、なんで私？」


「んー。俺の予想でね、Aってなってそうだから！」


「うーん…。」









　
どういう考えなのだろう。彼の頭の中を知りたい。





でも、私の考えていること以上にすごいのを考えていそうだ。








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“都市伝説とは、本当にあったとして語られる『実際には起きていない話』である”(Wikipediaより引用させていただきました。)

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