トラウマ ページ5
「Aー…。」
ほろりと涙を流す作戦に出たが、
「目薬でしょ。」
「あ。バレちった。」
すぐに目薬だとバレる。
俺は家庭科室にある椅子に座った。
「どうしてそこまでかまうの?」
「え?好きだから。」
「…。」
なんだよ。素直に言ったじゃんか。
Aはムスッとした顔をする。そんなところも可愛らしい。
「ほんっとうに好きなんだよ?」
「…っ。」
ぐいっと、顔を近づける。もう、キスが出来そうなくらい。
一瞬だけ目が合ったけど、すぐ逸らしてくる。
「そんなに愛されたくない?それともトラウマ?」
「…トラウマに近い何か。」
「へぇー…。」
彼女の目に俺の姿はなかった。俺を見てよ。ちゃんと。
「キス、したら忘れるかもよ?」
「…いや。」
「もー!空気読めないよね!」
「読めっ…!」
Aは空気を読めていないことにショックを受けていた。
俺はキスが出来ないことにショックなんだけどね。
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のんのん - おおお面白いです!いっぱい読みます! (2020年7月28日 16時) (レス) id: 7c57b8ea8a (このIDを非表示/違反報告)
ノン(プロフ) - 若葉さん» ありがとうございます! (2020年3月4日 15時) (レス) id: 06efefbac8 (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - 最高! (2020年3月3日 20時) (レス) id: 4dface175c (このIDを非表示/違反報告)
ノン(プロフ) - なおさん» ありがとうございます。 (2020年2月23日 16時) (レス) id: 06efefbac8 (このIDを非表示/違反報告)
なお - ノンさん» いえ笑更新楽しみにしてますね! (2020年2月22日 20時) (レス) id: 400d3f0549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノン | 作成日時:2020年2月16日 12時