明日はきっと虹が見えるよ＿秘密から始まる物語＿

#11ファンレター ページ14

「宅急便でーす」

「はーい。」

ママの声が聞こえた

宅急便かあ。おばあちゃんの家からかな

あ、もしかしておばあちゃんからの手紙とか！？

私は大のおばあちゃんっ子

おばあちゃんからの手紙ならずっと眺めてられる

ワクワクしながら耳をすましていると

「ええええええーっ！」

玄関の方からママの悲鳴が聞こえた

え！？なにっ！

私は急いでお風呂から上がって、タオルを巻いてから

玄関に繋がる洗面所のドアを開いた

「ママどうしたの！」

ママは玄関でダンボール2箱を呆然と見ていた

よ、よかった。不審者とかじゃなくて

と思った瞬間

大事なことを思い出した

玄関のドアにゆっくり目線を移すと

固まってる配達員がいた。

「マ、ママっ、早くサインして」

放心状態のママの肩を揺すると

ママは目を覚ましたらしく、すぐに立ち上がってサインをした

「ありがとうございましたー」

ガチャン

ママが扉が閉まったのを確認して私の方を向いた

「彩、手紙きてるわよ」

手紙？おばあちゃんから！？

「私おばあちゃんからの手紙待ってたんだ！」

私がママの方を見てそう笑いかけると

ママがため息をついて私の頭をこずいた

「違うわよ。ファンレター。」

、、、、、、ん？

頭の処理が追いつかない。

私はダンボール2箱に目を移した

これがファンレター、、？全部っ！？

「ええええええーっ！」

ママが叫んだ理由もわかるよ

だって、私がこんなにファンレター貰えるなんて普通思わないもん

呆然とママと二人でダンボールを見つめていると

リビングから奈子の声が聞こえた

「私の学校でもお姉ちゃん有名人だよー」

え、え？

パニック状態の私に追い打ちをかけるように奈子が

「っていうかお姉ちゃん服着ないの？」

、、、あ。忘れてた

私は超高速で洗面所で服を着替えた

そしてダンボールをかかえて部屋に向かってる途中

そういえば配達員さん固まってたよね

あの時はママが座り込んだからだと思ってたけどよくよく考えたら

私がタオル巻いて飛び出してきたから固まってたのかな、、、

考えれば考えるほど恥ずかしくなってきた

で、でも女の配達員さんだったし！

部屋の前で1人でコクコクうなずいてたら

珍しく家にいるお兄ちゃんが眉間にシワを寄せて私を見た

「大丈夫か？頭。」

失礼っ！

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