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貴方と踊る月影のワルツ／国崎
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月は明るくアスファルトを照らす。満月と同じ真っ黄色のジャージを着た国ちゃんはスキップでもしそうなくらい軽い足取りで月が照らす道を歩く。国ちゃんは突然くるりと振り返ってじぃ、とこっちを見つめる。
「月が綺麗やねぇ。」
いつもふにゃふにゃと笑っている口は真一文字に閉じられていて見つめられている瞳は全てを見透かしているようにこちらを覗き込む。琥珀色のその目に射抜かれてしまったように視線を外せない。いつもと違う真剣なその顔に息が止まりそうになる。
「あはは！月見バーガーみたいやない？」
「え、あぁ、うん、食べたくなってきたかも。」
張り詰めた空気を切り裂くように先程までの真剣な顔とは一転、国ちゃんはいつものようにからからと笑う。
けれど月明かりに照らされたその耳は朱に染っているしこころなしかさっきまでよりもすたすたと早く歩いている。そのまま放っていたら闇に消えてしまいそうな国ちゃんをジャージの裾をつまんで引き止める。
「ねぇ、ずっと前から月は綺麗だった、よ。」
「それって、俺の都合のいいように捉えてもいいん？」
海に映った月のように瞳が揺れる。いつもマイペースで他を気にしないような彼からは考えられないその目は不安と期待に揺れていた。
「…うん、国ちゃんになら、いいよ。」
ぽつりと呟くと国ちゃんはくしゃくしゃと破顔した。
「Aちゃん！踊ろうか！」
「えっ、ちょっと！」
突発的に何を言い出したのか国ちゃんは私の手を取って駆け出した。ぴょんぴょんとスキップをしたりくるくると回ったり踊りとも言えないような拙い踊りをしだす。
きっとこれからも私はこんな国ちゃんに振り回されるんだろうなぁとこれからの事を心配しながらもその足取りはいつもの６分の１くらい軽かった。
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それは甘い神経毒なのです。／ito,knzk→←その恋心が満ちるとき／ito,knzk
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白昼夢(プロフ) - カエデさん» カエデさんお久しぶりです！私の話や言葉遣いがお好きと仰っていただけてとっても嬉しいです☺️カエデさんのリクエストに沿ったお話が書けて、カエデさんに読んでいただいて幸せになっていただけたようで私も幸せです〜🎉 (2023年4月4日 2時) (
レス) id: c583532045 (このIDを非表示/違反報告)
カエデ(プロフ) - リクエストさせていただいたカエデです。引き金に指を掛けて、今 拝見させていただきました…！主さんの作るストーリーや言葉遣いがとても好きな上に自分の好きなシチュエーションでお話を見る事ができてとても幸せです。ありがとうございます！！ (2023年4月3日 3時) (レス) id: 1e00067a9a (このIDを非表示/違反報告)
白昼夢(プロフ) - 里佳子さん» コメントありがとうございます🙇♀️お褒めの言葉を頂けてとても嬉しいです、こちらこそ里佳子さんの作品を毎回楽しく読ませていただいています😌遅筆ですがこれからも頑張ります☺️ (2022年4月6日 20時) (レス) id: c583532045 (このIDを非表示/違反報告)
里佳子(プロフ) - はじめまして。感想が浅くて申し訳無いのですが、もうめちゃくちゃ好きなお話ばかりです…。白昼夢様の語彙力が素晴らしくて、ドキドキしつつも感動しています！これからも応援させてください😌 (2022年4月6日 5時) (レス) id: 0670838cd9 (このIDを非表示/違反報告)
白昼夢(プロフ) - のどかさん» 読んでいただけて嬉しいです！のどかさんにきゅんきゅんしていただけた小説を書けて良かったです☺️だいすきだなんてそんな、勿体無いお言葉をいただけて嬉しいです😌遅筆ですがこれからも頑張ります🙌 (2022年2月28日 21時) (レス) id: c583532045 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白昼夢 | 作成日時：2022年1月16日 21時
