マイクチェック、そちらに愛は届いてますか？／ito ページ1
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夏の夜独特の肌にまとわりつく湿気と汗で肌にべったりとくっ付くカッターシャツを不快に感じながら時間を潰す。
カラオケ屋のバイトと言っても深夜となれば都心から離れたこのお店に来るお客さんも少なく基本的にシフトの終わりまで時々来るお客さんの対応をしながらだらだらと暇をするだけになる。
今日は私と伊藤君の2人だけで、密かに恋心を募らせている伊藤君と2人になれた事に心の中でガッツポーズをする。
かと言って自分から話しかける勇気も無い。話しかけるタイミングを見計らっていると伊藤君がこちらを見てふと口を開いた。
「ね、Aさん。」
「ん？」
「あの、俺、出会い系サイトしてるの。」
「ぇ、お、おぉ、うん、えぇ」
突然話しかけられたら喜びから一転、好きな人が出会い系サイトをしているという事実に動揺して口から変な声が出てしまう。
「凄い驚くね。」
「いや、まぁそれは、うん、それで？」
1度深呼吸してから出来る限り平静を装って相槌を打つ。
「その中で1人話が合う人がいて、その人と明日会うことになったの。」
「ん、えぇ、そうなの。」
「それで、アドバイスとか、して欲しくてさ。」
アドバイス。その言葉を頭の中で反芻する。恋愛事のアドバイスに私を選ぶなんて絶対人選ミスだしそもそも好きな人に恋愛のアドバイスなんて出来る訳ない。今すぐ出会い系をやめて欲しいと衝動的に言いたいところを我慢して話を続ける。
「えっと、まずさ、その人の事恋愛的に好きなの？」
「いや、それは別に、声が綺麗だっただけで好きな人はいるから。」
「えっ、好きな人いるのに出会い系してるの？」
出会い系をしているという事よりも衝撃の事実に目の前が真っ暗になる。数分の間に情報が多すぎて処理が出来ない。
伊藤君好きな人、いるんだ。
「まぁ、望みないし。」
「告白したの？」
「し、てない。」
「告白してないなら分かんないじゃん。」
告白なんてして欲しくないけど、という心の声を添えて自分の中での最大限のアドバイスをする。すると伊藤君は俯いてうーん、とかでも、だとかごにょごにょと呟く。
少しばかり悩むと突然顔を上げ、長い髪がぼさぼさになっているにも構わずこちらに詰め寄る。
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白昼夢(プロフ) - カエデさん» カエデさんお久しぶりです！私の話や言葉遣いがお好きと仰っていただけてとっても嬉しいです☺️カエデさんのリクエストに沿ったお話が書けて、カエデさんに読んでいただいて幸せになっていただけたようで私も幸せです〜🎉 (2023年4月4日 2時) (
レス) id: c583532045 (このIDを非表示/違反報告)
カエデ(プロフ) - リクエストさせていただいたカエデです。引き金に指を掛けて、今 拝見させていただきました…！主さんの作るストーリーや言葉遣いがとても好きな上に自分の好きなシチュエーションでお話を見る事ができてとても幸せです。ありがとうございます！！ (2023年4月3日 3時) (レス) id: 1e00067a9a (このIDを非表示/違反報告)
白昼夢(プロフ) - 里佳子さん» コメントありがとうございます🙇♀️お褒めの言葉を頂けてとても嬉しいです、こちらこそ里佳子さんの作品を毎回楽しく読ませていただいています😌遅筆ですがこれからも頑張ります☺️ (2022年4月6日 20時) (レス) id: c583532045 (このIDを非表示/違反報告)
里佳子(プロフ) - はじめまして。感想が浅くて申し訳無いのですが、もうめちゃくちゃ好きなお話ばかりです…。白昼夢様の語彙力が素晴らしくて、ドキドキしつつも感動しています！これからも応援させてください😌 (2022年4月6日 5時) (レス) id: 0670838cd9 (このIDを非表示/違反報告)
白昼夢(プロフ) - のどかさん» 読んでいただけて嬉しいです！のどかさんにきゅんきゅんしていただけた小説を書けて良かったです☺️だいすきだなんてそんな、勿体無いお言葉をいただけて嬉しいです😌遅筆ですがこれからも頑張ります🙌 (2022年2月28日 21時) (レス) id: c583532045 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白昼夢 | 作成日時：2022年1月16日 21時
