お天気少女とヒミツの関係【勇次郎】

4枚目。 ページ5

愛蔵said






授業をサボろうかと、廊下をほっつき歩いていたところ、これまで聞いた中で断トツで大音量であろう独り言が聞こえてきた。








あ『ど、どうしよ…ここどこよ…はぁ…』








声のした方に目を向けると、一人の女の子がオロオロしていた。


しかも、制服違うし。頭良くて有名な女子校のだし。








あ『今更後悔しても遅いのになー、あーあー』









はぁ…と大きめのため息をついているし。









愛「ねぇ君、独り言を大声で言い過ぎ。それから、校長室ならここの廊下を真っ直ぐ行って右に曲がった所だから。」









あ『え、あ、ありがとうございます…』









少し驚いた様子でこっちを見た。









顔は、まぁ、美人だな。







どっかで見たような気がするけど…









愛「じゃ、俺行くから。」









あ『あ、はい。ご親切にどうも。』









軽く微笑んでお礼を言われた。









その後、教室に戻って数分後に不服そうな表情をした相方が戻ってきた。









愛「お前、顔。」









勇「わかってるよ。」









愛「どこ行ってたんだよ」









勇「保健室だけど？」









愛「ふぅん。」









勇「というか、外に違う制服着た女の子いたんだけど…「みなさーん」」









勇次郎がそう言いかけた所で、担任が入ってきた。









なんだ？





それに、あの女…さっきの…









担任「染谷、席につけー。えー、それでは突然ですが、転入生を紹介します。どうぞ」









あ『はい。花宮 Aです。今日からよろしくお願いします』









にこっという効果音でも付きそうな笑顔を見せ、挨拶をする。







その途端、クラスの男達がヒソヒソと話し始めた。



「結構かわいくね？てか、あの制服…」
「うわ〜、俺狙っちゃお」
「美人…よし。」
などなど。







担任「じゃあ、席はー…染谷の隣でいいか？」







あ『はい。別に構いません。』







担任「じゃ、みんな仲良くな。」



そして、転入生…花宮は、勇次郎の隣の席に座った。




クラスの女子の間では、
「わぁ…美人」
「染谷くんの隣だなんて羨ましい」
「美男美女…」
などと声が聞こえてくる。





勇「これから、よろしくね？」







あ『ああ、こちらこそ。』







おっと、これは珍しい。



あの勇次郎の爽やかスマイルを華麗にかわす奴が現れるとは。





面白くなりそうだ。

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