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彼氏彼女っぽいの#勇次郎 ページ14

あ『わぁぁぁぁ！！海だ！！』





勇「じゃあ、もうすぐかー」






窓を開けて後ろへ流れていく景色を見つつ、嬉しそうに叫ぶ助手席に座る彼女。

今日は久しぶりのオフだし、
彼氏彼女らしいことでもしてみようということで、
こうしてドライブに来ている訳だが。






あ『zzZ…』





さ、さっき、すごい叫んでたのにもう寝てるし。
一応、目的地に着いたけど外に出るのは暑いし、Aの寝顔を堪能することにした。






あー、可愛い…なんでそんなあどけない顔…


服の隙間から見えてる鎖骨が何とも…
って、俺変態じゃん、



起こすか。






勇「Aー着いたけど」






あ『zzZ…』







起きねぇ…
なんだっけ、眠れる森の美女だっけ？
白雪姫だっけ？忘れたけど、



"王子様のキス"で目覚めるやつ。



試しにやってみるか。







ちゅぅｯ…





少し吸い付くようにキスを落としてみる。

だが、起きない彼女。




次は、長めに。




ちゅっ────…





お、起きないだと…？

どんだけぐっすり眠ってんだよ…





勇「起きなさすぎでしょ……Aー…起きてー」





あ『んん…zzZ』








これで最後。






これまでないくらいに




深く、深く口付ける。







勇「んっ…ぅ…っ…はぁ…んん」





あ『…！！？ん、んんんん！！！』





勇「ぷはっ、、やっと起きたか…おはよう」





唇を名残惜しくも離すと、口をパクパクさせながら顔を赤くさせるという凄技を披露しだした彼女。






あ『お、おはようございます…』





勇「おはよ…海、着いたよ。行こう？」





先に車から下りて助手席に回り、
ドアを開けて彼女に手を差し伸べる。





すると彼女は、ふにゃっと笑みをこぼす。






あ『王子様みたいじゃんw』





勇「当然、俺はAの王子様でしょ。ほら、お手をどうぞ、俺だけのお姫様？」






ニコッと微笑みつつ彼女の手をとった。

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