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紫耀に連れられて入ったお店は
一般人が気軽には入れない
高級レストランだった
3年前とは違って
個室のレストランとかも
もう行きつけになってるんだね
店内へ入ると
なにも聞かず奥の個室へ案内してくれる
店員「ご注文は、いかがなさいますか?」
紫「Aは?なにがいい?何でも頼めよ」
「私は…紫耀のオススメのでいい」
なんて言ったけど
ほんとは高級すぎてメニューがサッパリわからない
お肉っぽい、とか
お魚っぽい、とか
そんなレベルだ
紫「じゃあ、いつもの下さい」
店員「かしこまりました」
そう言って店員さんは
部屋を出ていった
「よく来るの?」
紫「週1くらいかな」
「へぇ…すごいね」
紫「…すげー今更なんだけどさ」
「ん?」
紫「3年前…妊娠がわかった時…旦那さんとはほんとに付き合ってたの?」
「…なんで?」
紫「あれから、いろいろ考えたんだ。だけど…仕事はずっと一緒だったし、家にもほぼ毎日行ってた。携帯だっていつも放置だったし、どう考えても彼氏がいるようには思えなかった」
「…」
紫「なのになんでいきなり妊娠…?そんな暇、なかったじゃん?」
「…それは…」
紫「…俺、かなり傷ついたんだけど?いきなり妊娠結婚に至った経緯くらい、聞かせてもらってもいいと思うんだけど」
そうだよね…
私の浅はかな行動で
紫耀を深く傷つけた…
こんなだらしない女なんだよって
自分でいいたくはないけど…
だけど紫耀には
聞く権利がある
「紫耀の言う通り、付き合ってはなかった」
紫「…セフレ、的なこと?」
「ううん、それも違う…。紫耀がうちに初めて泊まった日の少し前…1週間くらい前だったかな。専門学校の同窓会があったんだ。そこで元彼…あの病院にいた人と会って、流れで、1度だけ…」
紫「…1度だけ?」
「うん…紫耀が泊まりに来たりするようになってからは、1度も会ってなかった。あの、病院に行った日に、半年ぶりに会って…」
紫「それで…結婚したの?」
「…うん」
紫「子供が、できたから?」
「…うん」
紫「…それで、Aは今、幸せ?」
「…」
紫「幸せなら、今度こそちゃんと、祝福する…」
「…うん、幸せだよ」
紫耀の思う幸せとは
少し違うかもしれない
だけど
紫穂がいて
両親の助けがあって
こうやって好きな仕事にも戻れた
十分、幸せだよ…
紫「そっか…じゃあ、祝福しないとな」
そう言って紫耀は
少しだけ寂しそうに
優しく笑った…
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nrok(プロフ) - はるまきさん» 亀更新で申し訳ないです(;_;)がんばります!! (2020年4月24日 16時) (レス) id: 48d17deed5 (このIDを非表示/違反報告)
nrok(プロフ) - こぐまさん» ありがとうございます!このご時世で家がバタバタしていて、更新遅くて申し訳ないです(;_;)少しずつですが、頑張ります! (2020年4月24日 16時) (レス) id: 48d17deed5 (このIDを非表示/違反報告)
はるまき(プロフ) - 更新楽しみに待ってました♪♪今後の展開が気になりすぎて、ほんと待ち遠しいです(ノωノ)更新頑張って下さい☆ (2020年4月24日 15時) (レス) id: 36147b940e (このIDを非表示/違反報告)
こぐま(プロフ) - 過去作大好きで読み返してて、新作出てるの知って読みにきました!!更新頑張ってください! (2020年4月14日 21時) (レス) id: 0a8e78817c (このIDを非表示/違反報告)
nrok(プロフ) - はるまきさん» 最近止まってしまってて申し訳ないです(><)コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2020年4月13日 20時) (レス) id: 48d17deed5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nrok | 作成日時:2020年3月29日 1時