・ ページ19
.
「でも結局汚しちゃってさぁ。
ソースのシミって結構取れないの」
やんなっちゃうよ、なんて笑うAの会話は
やけに上調子で拙くて
否が応でもその意図を汲み取ってしまった。
わかりやすく慰めるわけでもなく、
ただ日常会話をするだけの通話。
申し訳ない気持ちと、悔しさに押しつぶされそうな俺を
少しも責める素振りのない彼女に、
とうとう俺の方が耐えきれなくなった。
「....、ごめん」
グループで散々送ったメッセージを、また口にして。
気にしないでという周りからの優しい言葉を、
鵜呑みにできるほど俺は強くなかったらしい。
「ねぇ、涼太」
「っ...」
珍しくAが下の名前で呼ぶから、
電話越しに動揺が伝わっていないか心配になった。
「ごめんねじゃなくて、ありがとうが欲しいよ」
.
778人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
透(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます^^この作品で体調不良も吹っ飛ばせるように頑張りますので、お身体大事にしましょう◎ (2021年12月20日 15時) (レス) id: f1bc6ae231 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年12月16日 16時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:透 | 作成日時:2021年10月22日 15時