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昔やった公演の最中、
Aの名前が載ったうちわがあった。
言葉だけなら聞こえはいい、
実際に書いてあった言葉は
そんなにいいものじゃなかった。
「やめろ」とか「消えろ」とか、そんな類の。
そのうちわを見てもステージ上のAは
顔色ひとつ変えずにただ笑って、精一杯歌って踊って、
そうしてやりすごした。でも。
その日から彼女はどの公演の前にも必ず、
打ち合わせやリハ、
振り入れのときにこうして考え事をするようになって。
今でこそ俺たちの関係性を
理解してくれてるファンの人たちも多くなったし、
Aのことだから本番になれば
嘘みたいに歌って踊って、
笑顔を振り撒くのはわかりきってるんだけど。
それでも「心配すんな」なんて
そんな気休めみたいなセリフ簡単に言えない。
言ってやれたらどんなにいいかとは、何度も思ったけど。
「...可哀想、って顔してる」
その言葉に、はっと我に帰る。
空を見つめていたはずの彼女が
いつのまにか俺の方を向いて
泣きそうなくらい、優しい顔をして笑っていた。
「え...っ、」
「ふふ、昔からだよ。照の癖。」
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透(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます^^この作品で体調不良も吹っ飛ばせるように頑張りますので、お身体大事にしましょう◎ (2021年12月20日 15時) (
レス) id: f1bc6ae231 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年12月16日 16時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透 | 作成日時：2021年10月22日 15時
