原因の話。 ページ22
目を覚ましてから先生の診察を受けた。念のため数日は安静にしなさいとのことで、入院するから部活にも参加できない。
凪くんと練習できないとか、寂しいけどね。
学校での突き落としに関しては大人側で調査を進めてもらうことになった。
「凪、そろそろ帰るぞ。先輩、俺らそろそろ帰るんで。ゆっくり休んでください。」
「え〜……俺センパイのもと離れたくないー…」
「凪!ワガママ言うな!それに先輩だってこんなことがあって疲れてんだよ。ほら、おぶってやるからこっち来い。」
「うう〜……」
「凪くん、あんまり遅いと私も心配になるからさ、それに明日も学校だよ?凪くんもちゃんと休んでね。」
「……明日も来るよセンパイ。それとセンパイも無理は禁物だからね。」
「うん!またね。」
「見舞いは行っていいけど練習は参加しろよ!」
***
「ねぇ玲王、あの話、どうなの。」
「ああ、先輩突き落とした生徒の話だろ。学校側は名乗りを上げる奴がいなくてまだ生徒の特定は出来てねぇけど……犯人がわざわざハイ私がやりましたなんて言うわけねぇよ。その特定についてはもうこっちで調べが付いてるぞ。」
「さすが玲王。ソイツらのとこって行ける?」
「ああ。行けるけど……行くか?今から。」
凪、面倒事を嫌うお前がこうして自分から動くなんて、よっぽど羽生先輩のこと好きなんだな。
「うん。」
玲王が特定した犯人たちは数人の同級生で、よく見かけたことのある人間だった。
「玲王ー♡何?私達に何の用?」
何期待してんだろ、コイツら。
「あー、今日用事があるのは正しくは俺じゃなくてコイツ。凪な。」
「え、玲王じゃないの?こんな奴興味ないわよ。」
「ねー。」
「……奇遇だね。別に、俺もAセンパイ以外に興味ないし。」
俺がセンパイの名前を出せば、青ざめる女子達。
「なっ……」
「センパイを押したの、あんたらでしょ。」
「違う!そんなこと…ねえ玲王、私達…」
「残念ながらもう証拠は抑えてる。間違いじゃねぇよ、しっかりとした証拠だ。」
「ねぇ、なんでセンパイに手を出したの。」
「気に食わなかったのよ。玲王と仲良さげにして、サッカー部でチヤホヤされて調子に乗ってるあの女がね……!!」
「なるほどそういうコト。……そんなつまらない理由でセンパイに手ぇ出したんだ。センパイは俺を好きになるんだよ。だから二度と玲王を理由に手ぇ出さないでね。潰されたくないでしょ。」
女生徒数名は然るべき厳しい処罰を受け退学した。
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桜花(プロフ) - 使い古した絡繰り人形さん» コメントありがとうございます!!黒名くんと凪くん両方の作品読んでくださりありがとうございます!!こっちの作品はちょっと更新遅れてるのでなるだけ早く更新できるよう頑張ります!!応援本当にありがとうございます! (8月14日 12時) (レス) id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
使い古した絡繰り人形 - コメント失礼します。「黒名くんにきゅんな毎日。」から来ました!面白すぎてつい一気読みしてしまいました。神ですか?いや、神ですね!?更新待ってます! (8月14日 10時) (レス) id: 28472857ff (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - ねう。さん» コメントありがとうございます!これからもハイクオリティ目指して頑張ります♡ (2023年1月14日 12時) (レス) id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
ねう。(プロフ) - 最推し…良い。。もう涙が止まらなかった。。かっこよすぎます好きですこの作品素敵すぎます(泣) 更新楽しみにしてます! (2023年1月13日 20時) (レス) @page23 id: dee5bda7f0 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - Z𝐙zさん» コメントありがとうございます!!タイトルはめちゃくちゃ気合い入れて考えたので嬉しいです!!これからも頑張ります! (2023年1月1日 23時) (レス) id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜花 | 作成日時:2022年12月4日 10時