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第21話 ページ22

クリスマス。
今日はココ君来れないんだって。残念…
一緒にケーキ食べたかったのになぁ…

「おばあちゃん、ケーキまだ…?」

「あと少しよ。A、飲み物何飲む?」

「ミルク!はちみつ入りね!」

「はいはい。」

*****
「それでね、ココ君がね!」

楽しそうに話すAに自然と笑みが溢れる。
本当に幸せそうで、私は胸が熱くなった。
九井君が今日来れなかったのは残念だけど、Aは生き生きとしている。
それだけで、私は嬉しい。

*****
「さあ、今夜もおやすみ。」

「おやすみ…おばあちゃん。」

「なあに?」

「サンタさん、来てくれるよね…?」

「ええ。もちろん。」

*****
夜0時。

「…?」

ひんやりとした風が部屋に入ってきて、ボンヤリと目を覚ましたA。


「ん…?」

暗くてよく見えない…
誰かいる…?その誰かは窓から出ていった。

そしてその誰かがいた場所の足元にあったのは…

*****
「おばあちゃん…!」

ペタペタと足音を立てながら階段を駆け下りて、おばあちゃんの部屋に行く。
もうこの部屋にしか明かりが付いていないので、廊下は真っ暗で怖いけど。

「ど、どうしたのA…」

「Aサンタさん見た…!」

「え?」

「それでね、プレゼントが2つも!」

「2つ…?どうしてかしら…」

「サンタさん見ちゃったよ!すごい!すごい!ホントにいたー!」

「…?」

祖母は少し混乱していたが、Aは嬉しそうにぴょんぴょんと跳ねていた。

時刻は数分前に遡る…

*****
「あー…流石にこの時間じゃ起きてねぇよな…」

プレゼントを持ってきたココだったが、家の中は真っ暗のようだ。

「バウッ!」

「!ジョン、大声出すなよ。」

「ハッハッ、」

相手がココだと分かるとジョンは嬉しそうに尻尾を振るので頭をなでてやる。

「…どうすっかな…」

Aちゃんの部屋…あそこか…窓際かどっかに置けねぇかな…

「よっと。」

俺はAちゃんの部屋の近くの木に登った。

「!鍵開いてる…」

運良く窓の鍵が開いていたので中に入りプレゼントを置いた。

「ん…?」

やべっ…!
起きた!?

俺はサッと部屋から出て木に飛び移る。
幸い、バレてねぇみたいだ…

その後、Aちゃんが彼女の祖母に嬉しそうにプレゼントとサンタをみたと話していたのを、外から見守った。


彼女の笑顔を見れて、俺は自然に笑みがこぼれた。

「メリー・クリスマス、Aちゃん。」

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桜花(プロフ) - 月華さん» 読んでいただき本当にありがとうございました!!ココ君の気持ちからしても主人公からしても辛いお話でした。切ないお話は初でしたので沢山考えて頑張りました! (2022年8月1日 5時) (レス) id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 桜花さん» 切なくてそれでも温かいお話でした。夢主ちゃんと結ばれて欲しいような気もしましたがそれではココくんはずっと赤音さんを切れないんだろうなと。素敵なお話しありがとうございました。 (2022年8月1日 2時) (レス) @page39 id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 雪海さん» この物語もいよいよ終盤に向かってきてますね…最後までお付き合い下さいませ! (2022年6月26日 11時) (レス) @page27 id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)
雪海(プロフ) - うう…切ない (2022年6月26日 10時) (レス) @page27 id: ea036f2a24 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 引きこもり隊さん» プレゼントの渡し方はこれがロマンチックかなって思ってましたっ!!こういう雰囲気いいですよね!!! (2022年6月22日 21時) (レス) @page22 id: e0b4a0dc7c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜花 | 作成日時:2022年5月28日 19時

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