双子。 ページ13
「九鬼ちゃん!!」
僕と加州君、堀川君、今剣君と帰還した九鬼。
「…主様、申し訳ございません。また手間をおかけしました。」
「そんな事気にしない!良かったあ無事で!九鬼ちゃん居なくて寂しかった!!今日は宴だ〜!!」
「お!宴やるの〜!?」
「わーい!!」
喜ぶ短刀の皆。九鬼は主に何か言ってから静かにその場を離れた。
…?どうしたんだろう。九鬼…
僕は急いで後をおった。
「九鬼が行った部屋は…ここかな?」
そこは書庫だった。主がよく使ってるけど埃っぽい。どうしたんだろう…?
九鬼は台に登って高い所にある本を取っていた。
「九鬼…?」
僕の言葉にビクッと肩を揺らす九鬼。すると…
九鬼がバランスを崩した。
「危ない!」
「…!!」
ギュッと目を閉じる九鬼。僕は急いで手を出して九鬼を横抱きにした。
「ふう…良かった、間に合った。」
すると九鬼は余程怖かったのかまだ目を閉じて震えていた。その姿が愛しくて思わず触れたくなった。…でも、まだその時では無いのだろうか…
九鬼は恐る恐る目を開けた。
「ありがとう、お兄ちゃん…」
「どういたしまして。ところで九鬼はどうして此処に?」
「此処は、落ち着くの。ちょっと埃っぽくて優しい日差しが有って…此処にはたくさんの歴史が刻まれた本があるの。時間が止まったみたいな不思議な部屋だけど、私と同じ懐かしい匂いがする。そんな場所よ。」
「九鬼…」
すると遠くから主の声が。
「二人とも!宴始まるから早めにね〜!」
「はーい!行こ、日向!」
君は僕の手を取って走り出す。君の仕草一つ一つに僕はとても魅せられて、美しいと思う。その度に君を好きになる。…僕の想いは君に届く事は無いのかな。
九鬼side
さっき、お兄ちゃんが私を横抱きにして助けてくれた。
その時の距離が近すぎて、顔を見ていられなかった。
ちょっとびっくりした。兄妹であんな事はしたことなかったから。…でも、私達は双子なんだからあんな事したことがないのが普通か…
でも、さっきから鼓動が早い。呼吸も乱れてる。日向と繋ぐこの手、熱くなってないかな、大丈夫かな。
でも、やっぱり私には分からない。分からないなら、日向と仲の良い兄妹で、双子でいよう。
まだ、何かとか、考えられないもの。
この気持ちがなんなのか、少しずつ見つけていこう。こうして日向と一緒に歩みながら。
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桜花(プロフ) - 今まで連載を見てくださった方々、本当にありがとうございました。ここで、日向正宗と双子の物語。は完結です。本当にありがとうございました!! (2019年10月13日 14時) (レス) id: 8a6bd79137 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 嘘月さん» 初めていただいたリクエストを書いたのですが…どうでしょうか?可愛い路線にしたのですが…!嘘月さんのご期待に応えられるように頑張ります! (2019年1月2日 22時) (レス) id: 8a6bd79137 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 嘘月さん» あけましておめでとうございます!そしてレスありがとうございます!お餅つきですね!頑張ります!! (2019年1月2日 12時) (レス) id: 8a6bd79137 (このIDを非表示/違反報告)
嘘月(プロフ) - 桜花さん» あけましておめでとうございます!!ネタ、なのですが、餅つき、とかいかがでしょう? (2019年1月2日 12時) (レス) id: 330b7fd244 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 嘘月さん!お友達申請まで…!!本当にありがとうございます!それと、もしよろしければ、ストーリーのリクエストをいただけませんか?よろしければなので、もし無くても気にしないでください! (2018年12月28日 19時) (レス) id: 8a6bd79137 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜花 | 作成日時:2018年11月3日 20時