［ONE PIECE］いや知らねェよ、って思ってました。今までは。-2- (ページ47)

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７２話ページ47

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｢骨折れてんだって｣

『うわ、マジで』

そこまで酷いと思わなかった、と言えばデコピンされる

｢怪我したら俺に報告すること｣を約束させられた上に、私に暴力を振るってた奴をシメるとか言ってた

嬉しいけど怖いよサボ

『そろそろ治すかなー、任務も入ったし』

｢魔法？｣

『治癒魔法苦手なんだけどね』

無駄に体力使うし、と言えば頭を撫でてくれた

｢今日は１日休め、書類の心配はしなくていいから｣

『…じゃあサボの部屋に行く』

杖を出して、片手を自分に当ててから治癒魔法を唱える

『よし、治った』

｢じゃ、行くか｣

医療班に見てもらって、骨折は治ってると言われた

痣だとかも治ってるけど、無理に動かせないようにって、肩から二の腕にかけて包帯を巻かれた

｢Aは何で抵抗しなかったんだ？｣

部屋に戻って2人でベッドに転がった時に聞かれた質問

まー、1つは

『面倒臭かった』

｢そんな理由で骨折してんじゃねェよ｣

最近デコピンいっぱいするね

じゃなくて

『サボはさ、身に覚えのない理由で集団に殴られたら腹立たない？』

｢腹立つな｣

『その腹たってる状態で人殴ったらさ、殺しちゃいそうだと思ったわけよ』

あー、と納得したようなしてないような声を上げるサボに笑う

『だから、私が殴ったら1発で戦闘不能に追い込めちゃうから、一応は仲間なんだし流石にダメだと思ったの』

｢成程なー、俺は骨折させるの方が理由がなんであれ流石にダメだと思うけどなー｣

それこそ仲間なんだから、と付け足されて、また笑みが零れた

サボといると笑顔が増える

『私が弱いと思ってるんでしょ、これでも最高戦力なのに』

それが気に入らないんだと思うけど

｢手合わせで俺と張ったの覚えてねェのかな｣

『見てなかったんじゃない？』

｢明日やるか？｣

『やろうか』

｢決まり！｣

じゃあ寝よう！というサボの背中に顔を埋めた

あー、安心する…

2度と、離したくないとか思うのは、我が儘ですか？

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