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61話 ページ36

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「ところでお嬢…」



『あとでね』



「…御意にございます」



聞きたいことは分かるよ、何で目が死んでるのかだとか、笑顔を貼り付けてるのかだとか

長い間一緒に居たから分かっちゃうんでしょ



別にどうでもいいでしょ、とか言ったら、怒るんだろうな



『船、どうしよう…』



「持っていくか?」



「でも小さいから持っていっても使えるかな…」



この子案外気に入ってるんだけど



「お嬢が不在の内に、船大工に見てもらったのですが…」



あー、言わなくても分かるよ、ダメだったんでしょ



『竜骨が酷く傷んでるから、多分もう無理』



ぐっと帽子を目深に被り直し、クロカに目を向ける



「…御意にございます」



それだけで分かるのは、多分クロカだけだ



『まだ昼だけど、ごめんね。夜じゃなくて』



場所を移し、海のど真ん中で、シャボンディを背に船に火をつける



横にはクロカがいて、陸ではコアラさんとサボさんが見守ってる



「名前、結局付けていませんね」



『…ブルーバード』



「え?」



『考えてたんだ、付けるとしたらって
青く綺麗な、鳥が翼を広げたような装飾』



「ブルーバードですか、、良い名ですね」



『ごめんね、そしてありがとう』



目から涙が零れないのは、きっと、仮面のせいだ







『じゃ、行きましょうか!』



「おう、、」



何で関係ないサボさんが凹んでるの



「サボ君シャキッとしてよ!」



『ほんとですよ』



クロカは、本とか洋服だとかを持ってくれてる



1人1つのカバンで収まっちゃうんだから凄いと思う



それを全部持たせるのも悪いんだけど、返してくれないからね



「さて、着いたよ!」



『ぅお、でっか!』



1歩1歩とコアラさんとサボさんの後ろを付いて階段を上る



「ようこそ、革命軍へ!!」



『宜しくお願いします!』



これからの、私の居場所



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作者名: x他2人 | 作者ホームページ:http://Nano  
作成日時:2017年11月14日 1時

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