すのスノふぁみりー

・ ページ11

翔太Side

隣のベッドから微かに聞こえる唸る声と外から聞こえる激しい雨音。
気圧の変化が今日は凄いって亮平が言ってたからその影響で偏頭痛が起きているのだろう。

翔太「涼太…？大丈夫？」

多分起きてるから小声で呼んでみる

涼太「…しょ…たﾂ…ﾊｧﾊｧ…ｲﾀ…ｲ」
翔太「氷枕持ってこようか？」
涼太「いか…ないで…ﾊｧﾊｧ…ｲｯ…」

右腕を目の上に乗せたまま左手で俺の袖をギュッと握る涼太。

翔太「わかった
まだ吐き気とかない？」
涼太「大…ﾊｧﾊｧ丈夫…」

冷やした方が楽になるって言ってたから冷やしてあげたいんだけど、この雨じゃ蓮も偏頭痛起きてるだろうし、、

ギィィ

ゆっくりと部屋の扉が開く。

辰哉「涼太もやっぱり発作出ちゃったか」
翔太「冷えピタとか薬とか取りに行きたかったんだけどこの状態だから」
辰哉「俺取ってくるよ
康二がお粥作ってくれてるみたいだし」
翔太「ありがとう」

やっぱり蓮も発作出てるみたいだな
辰にぃが冷えピタと氷枕を持ってきてくれた。

翔太「涼太、冷えピタ貼るね」
涼太「や…だぁ…ｯﾀｲ…ﾊｧﾊｧ」

見ての通り涼太は冷えピタを拒むんですよね。

翔太「これ貼ったらマシになるでしょ？」
涼太「でも…やﾊｧ…だｸﾞｽｯ…」
翔太「ほら、泣かないの」

いつも涼太がやってくれるみたいに頭を優しく撫でる。

康二「ダテのお粥持ってきたで」
翔太「ありがとう
涼太、ちょっとでもいいからお粥食べよっか」
涼太「…ん」

ちょっとずつだけど掬って口に運んであげる

康二「無理せんでええからな？」
涼太「…ごめ…もう…いいや」

3口食べてくれたし薬も飲んでくれた

翔太「薬飲めたし、涼太寝よ？」
涼太「ん…ﾊｧ」

また目の上に腕を置いているから光が辛いのだろう
まだ貼れてなかった冷えピタを貼ってあげる。
俺が体調崩した時いつも手を握ってくれてるから真似して手を握る。

涼太「っ…しょ…た…」
翔太「どうした？」
涼太「吐き…そｯ…取って…」
翔太「ごめん気づかなくて、体起こすね」

ベッドの横の台に置いてあるガーグルベースンを口元に持っていくとすぐにえずきだした。

涼太「ｵｪｯ…ｹﾞﾎ…ｯｴ…ｳｪｯ…」

自力で座ってられない涼太をベッドの端に座り支えながら背中を摩る

翔太「薬出ちゃったな、、どうしよっか」
涼太「ｲｯ…ｵｪﾊｧﾊｧ…もう…大丈夫ﾊｧ」
翔太「口ゆすごっか」
翔太「ちょっと辰にぃ呼んでくるな？」
涼太「…ん」

心配だから小走りでリビングに降りる

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す