【２】来世で会えたら笑いましょう！！！【あんスタ】

８４day ページ41

瀬名 泉side





「…あぁあ〜、よりにもよってアンタにバレると思ってなかったよ、守沢」





「うむ、瀬名は案外わかりやすいからな！」






まさか、こいつに相談事をする日が来るなんて思ってなかった。まさか、こいつが気がつくなんて思ってなかった。





「…それで、いつから気づいてたのぉ？」





「ついさっきだ！ある人物から話を聞いてな！」





ある人物？なんて尋ねてみたけど、おおよそ見当はついているから、答えてくれなくてもいいよ。





「ということで瀬名！俺の胸に飛び込んでこい！」





「アンタがAだったらしたねぇ」





Aと距離を置き始めて、何日か経った。何故か学院中のみんなが心配しているのが不思議だけど。





俺の心の内なんて知ってる人は誰もいないし、俺すらわからない。距離を置いてるのはかおくんに言われた理由そのままだけど。






「俺は正義のヒーローだから傷ついた瀬名も癒してやれるぞ！」





…まさか、こいつに距離置いてる理由がバレるなんてねぇ。ちょっと侮ってたよ。





「気持ち悪い、暑苦しいからやめてくれなぁい？」





ただの、よく喋るクラスメイトだと思ってた。ただの、鈍感なやつだと思ってたけど。






「…いいのか、このままで？」





アンタの、無駄に正義感が強いところとか、案外嫌いじゃないよ。





「…いいわけないでしょ」




「なら仲直りだな！それしか道はない！」





仲直りも何もないけどね。





距離を置き始めてからAがあまり元気ないのは俺が一番知ってるし。それがちょっと嬉しかったりもするんだけどねぇ。





「そろそろ我慢の限界なの。距離置いてた分巻き返してやるから、覚悟してよね、かおくん。」






それと、A。





ありがちな台詞を吐いたって、まだ距離は埋まったわけじゃない。




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