all (ページ47)

今日:51 hit、昨日:25 hit、合計:12,942 hit

L ページ47

「 A…っ、！」

「 …っ… 、」

末「ほら、来たやんか。」

どこでこの場所を聞いたのか汗をかいてこちらに走ってくるお兄ちゃんの姿。

正「 A…っ、」

近付いてきてはギュッとお兄ちゃんの腕の中に入った私。久しぶりのお兄ちゃんの体温は暖かくて。でも震えていた。

正「 A…ごめん…、約束破ってごめん…。」

「 …おにいちゃ、」

正「でも、Aが、無事で…ほんまに良かった…。」

私の目を見てはどこか安心した顔と声で私をまたぎゅっと抱きしめてくれる。私の頭を優しく撫でてくれる。少し不安だったけどお兄ちゃんの背中の裾の部分をぎゅっと握った。

末「じゃあ、俺帰るから。」

正「 …本間、ありがとう… 」

お兄ちゃんと末澤くんが少し何かを喋って帰って行った末澤くん。2人になった時久々だからか変に緊張する。

「 …あの、おんなのひとは、」

正「あいつはええから。今はAの事が1番大事やから。どこも怪我してへん？」

「 … 膝、から血、出てる… 」

正「 …本間やね、帰ったら消毒しよな。帰ったら、Aがいないからびっくりした。あんな置き手紙、やめて？」

「 …でも、お兄ちゃんが… 」

正「ん…そやな。ほんま、ごめん…。詳しい話は帰ってからするからとりあえずおうち帰ろ。」

そう言うと私の手を握れば家の方向に足を向けた。