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「お疲れ様でした」

ある日のアルバイトの終わった帰り、いつも通り帰ってると途端に誰かに声をかけられた。

「よしのりの妹さん？」

「 …へ？」

それは、この前よしくんと一緒にいたはなもりさん。私服姿で化粧もしててまるで大人のお姉さんって感じ、よしくんと同い年なのになって別人に見えた。
でも今、よしのりって呼び捨てした…？

「こんな時間にここで何してるの？」

「 …バイトの、帰りです… 」

「そうなんだ、それはお疲れ様だね。私今よしのり待ってるの。これからご飯行くんだけど、あ！あれだったら妹さんも来る？」

なんで…そこまで仲良くなってるの…？ご飯って、今まで帰りが遅いのってこの人といたの…？

「あ！きたきた！よしのり！」

私の背後から彼の名前を呼ぶと現れたのは紛れもなくお兄ちゃんで私の顔を見て驚いている。

"他の人のとこに行かん、俺はAのお兄ちゃんで大好きな人やから。 "って、言ってくれたのに…。

よしくんはやって来ると即座にはなもりさんの腕に手を通してぎゅっと離れない。それを見るのがとても辛い。

" 所詮男が思ってるのは自分の理性を女で満足してるだけ遊びだから "

と昔に父親に言われた言葉が過ぎって、頭から離れない。何が起こってるのか分からなくてパニックになった。