40粒 ページ5
雲「A」
と、いつの間にかすぐ隣にいた彼が私を抱き寄せた。
何の真似かは知らないけど───
貴「……私に触れたら凍死するわよ」
雲「その程度の脅しは無意味だよ」
貴「なぜそこまで拘るの？貴方達とは根本的な所から違う私に」
雲「それについての話は長くなるから止めておくけど、これだけは言っておくよ。
君は誰よりも優しい。だからこそ、君は僕にとって『大事な人』なんだよ」
私が、優しい？
私が、大事な人？
─────────ふざけるな。
私は部屋中を凍らせると、髪を揺らめかせながら浮遊して、彼の両頬に触れた。
貴「妙なことを抜かさないで。私は貴方のことなんて何とも思っていない」
雲「……」
貴「貴方だけじゃない。彼らのことも、この世界のことも、全部全部何とも思わないの。
多くの命の始まりと終わりを見てきた私に、情なんてものを期待しないで」
キツい言い方ではあるけれど、彼の誤解を解くためにはこうするしかない。
私は血も涙も無い存在だから───
雲「───何とも思ってないという割には、随分な怒りようだね」
貴「……怒ってないわ。警告しただけ」
まぁ、実際は怒り半分だったけど……。
私は部屋中の冷気を全て引っ込ませて、彼から手を放した。
貴「……今の貴方達に言っても無駄かもしれないけど、私みたいな存在とは親密にならない方がいい。早々に縁を切ることをお勧めするわ」
そう言って、私は彼の部屋から出た。
───十年後の私も私で一体何を考えてたのかしら。
人と縁を結んでも、後々辛くなるだけなのに……。
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雪碑(プロフ) - 尾崎紅葉さん» ありがとうございます！頑張って更新していきます！ (2018年6月7日 9時) (
レス) id: b7292c31eb (このIDを非表示/違反報告)
尾崎紅葉 - イエイッ！！！！ありがとうございます！楽しみにしてます！ (2018年6月7日 8時) (レス) id: f02ea9a8e7 (このIDを非表示/違反報告)
雪碑(プロフ) - 尾崎紅葉さん» 一応、原作のラストの後にオリジナルのストーリーをやって終わらせる予定です。 (2018年6月6日 22時) (レス) id: b7292c31eb (このIDを非表示/違反報告)
尾崎紅葉 - この小説って、代理戦まで続きますか？！ (2018年6月6日 21時) (レス) id: f02ea9a8e7 (このIDを非表示/違反報告)
雪碑(プロフ) - 黒猫♪♪さん» ありがとうございます！今後も頑張って更新していきます！ (2018年5月6日 16時) (レス) id: 12c252c2e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪碑 | 作成日時：2018年5月1日 23時
