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「何だその態度は、バカにしてるのか!!」




初めて牧野さんが声を荒げた。
何故怒っているのか、思考が停止してしまってわからず
どう対応すればいいかわからなくて固まってしまう。




「いつも俺を馬鹿にして!!」




「そんなことは、」





「どうせ俺の事を頭のおかしいやつだと思ってるんだろ!!」





とにかく俺一人ではどうすることもできない
ナースステーションに行って助けを呼ぼう。
でもそんな考えは読まれてしまったようで
先に動いた牧野さんに個室の鍵を閉められてしまった。




「牧野さん落ち着いてください、」




「うるさい!!」





バチンと大きな音が部屋に響いて
鈍い痛みが頬に走り、鉄の味が口いっぱいに広がった。

殴られたんだと気づいた時には
既に二発目を食らっていて
震える手で牧野さんを制御しつつ、ナースコールに手を伸ばした。






«はい、どうされました?»





阿部さんの声が聞こえて
俺は何とか立ち上がり口を開いた。





「じ、実習生の佐久間です!
 牧野さんが興奮状態で…部屋に閉じ込められてしまって!」






康二にはあんなに偉そうに言っておきながら
自分はこんなにも不甲斐なくて
別人の表情を浮かべた牧野さんを、ただなだめることしかできなかった。



















「今日の所は、学校に戻ってください
 この状況では実習も続けられないだろうし。」






心配そうに眉を下げながら俺の方に手を添える阿部さんに
駆けつけてくれたAちゃんと頭を下げ
二人で病院を後にし、大学へ戻った。




「まだ痛む?」




「…ちょっとだけ。」






あの後すぐに阿部さんと目黒さんが駆けつけて来て
個室の鍵を開け俺を助けてくれた。




帰り際に通りかかった牧野さんの個室を覗くと
両手両足を拘束され、ベッドの上で呆然と窓の外を眺めていた。
その姿はあまりにも衝撃的で、吐き気をもよおしてしまった。





「目黒さんに言われたんだ、疾患しか見てないって。」




「…。」




「いつも俺を馬鹿にしてって…
 牧野さんにもそのこと見抜かれてたんだなって」





それがどれだけ辛いことか
いつも優しく接してくれた牧野さんの本音は
きっとあれが全てなんだろう。




「俺、最悪だ…っ」




「佐久間くん、」




本当に無意識だった
でもいざ指摘されると、心当たりは沢山あった。

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ぱぐたろう(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます!読んでくださって嬉しいです!ここから後半戦に入りますので、ゆっくりにはなりますが最後までよろしくお願いします🙇‍♀️ (2022年10月21日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 最新話がなんか切なくて泣いちゃいました(;_;) 毎回更新して下さるの嬉しいです(><) 無理の無い程度に更新頑張ってください、! (2022年10月17日 23時) (レス) @page40 id: 4d27a85535 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - aggyさん» はじめまして!コメントありがとうございます🙇‍♀️そう言っていただけて嬉しいです!最後まで頑張ります! (2022年9月24日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
aggy(プロフ) - はじめまして、コメント失礼致します。わかりみが深すぎるお話で続きが気になります!どうなっていくのか楽しみにしてます! (2022年9月24日 10時) (レス) id: f3f23b79cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱぐたろう | 作成日時:2022年9月23日 18時

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