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＿Sakuma side＿
「らっうーる！！」
「うるさい！！」
寮に戻ってすぐに課題を終わらせると
講義の復習をしている同室のラウールに飛びついた。
いつも通りの冷たい言葉に唇を尖らせると
大きな溜息をついて俺に視線を向けた。
「もうすぐ試験があるんだよ？
それに合格しないと戴帽式出られないの、つまり留年だよ？」
「何とかなるって、
基礎看護の四択テストにバイタルとベッドメイキングの実技試験
あとはチンゲールの誓詞丸暗記しときゃ合格じゃん。」
「ナイチンゲール、略さないで。」
呆れて物も言えない、そんな表情を浮かべ
再び机と向き合い勉強を始めるラウールにまた拗ねて見せる。
講義をちゃんと受けていれば受かるだろうに
真面目な奴だなと思いつつ部屋を出ると、隣の部屋に乗り込んだ。
「あ、佐久間くんお疲れ！」
出迎えてくれたのは、同じく寮生の康二で
学科は違うけれどかなり仲はいい方だ。
いきなり訪れても嫌な顔一つせず部屋に通してくれて
部屋の真ん中にあるローテーブル前に座るよう促され腰かけると
康二はお菓子とジュースを両手に持ち、向かい合うように腰かけた。
「よかったら食べてや！」
お菓子を摘まみながら話すことは、やっぱり看護の事で
康二は高校で准看護師の資格を習得しているから
俺よりも知識がありかなりためになる。
「でも佐久間くん凄いよな、一旦は別の職に就いたんに
その年で看護師目指して辞めちゃうなんて。」
「人生一度きりだしね
それに康二だってそうじゃん。」
康二だって俺と同じようなものだ。
一度は進学することなく、准看護師として働くでもなく
色々な職を転々とするフリーターをしていたらしい。
「よく考えたら准看の高校出るのにもかなりお金かかったわけやし
なんか、こう…学費出してくれた親に申し訳ないなって
せっかく資格持ってるんやし一度は働かなと思って。」
「なんで今まで資格使わなかったの？」
「一回目の実習で向いてないなーって直感したんよ
でも高校ぐらいは出とかなと思って、三年頑張った感じ。」
「やっぱり実習キツいんだ…。」
「人間扱いしてもらえたらいいというか…
返事返ってきたらましと思う方がええな。」
康二の脅しともとれる言葉に身震いをする。
人間扱いってなんだ…、想像もしたくないけれど
必ず通る道だし今のうちに腹を括っておくほうがよさそうだ。
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ぱぐたろう(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！読んでくださって嬉しいです！ここから後半戦に入りますので、ゆっくりにはなりますが最後までよろしくお願いします🙇♀️ (2022年10月21日 19時) (
レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 最新話がなんか切なくて泣いちゃいました(;_;) 毎回更新して下さるの嬉しいです(><) 無理の無い程度に更新頑張ってください、！ (2022年10月17日 23時) (レス) @page40 id: 4d27a85535 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - aggyさん» はじめまして！コメントありがとうございます🙇♀️そう言っていただけて嬉しいです！最後まで頑張ります！ (2022年9月24日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
aggy(プロフ) - はじめまして、コメント失礼致します。わかりみが深すぎるお話で続きが気になります！どうなっていくのか楽しみにしてます！ (2022年9月24日 10時) (レス) id: f3f23b79cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2022年9月23日 18時
