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＿you side＿
「一緒にいい看護師になろうって
頑張ろうって何度も励まし合ってさ。」
佐久間くんが呟いた言葉に
少しだけ胸が痛んで、おぼろげな記憶がまた蘇る。
“ここ乗り越えなきゃ、俺ら白衣すら着れないんだよ？
一緒にいい看護師になるんだろ、頑張ろうよ。”
私も学生の時、そんな約束をしたのに
着々と頼もしい看護師へと成長していく彼とは打って変わって
私はあの日から立ち止まるどころか逃げ出して
それなのにあの真っ白な羽を諦めきれなくて
こうやって別の場所で隠れながら生きている。
「Aちゃん？」
「え、あ、いや。」
心配そうに覗き込んでくる佐久間くんと目が合って
我に返った私は慌てて首を左右に振った。
何度も看護学生だった頃の私が顔を出して
逃げ出した情けない面を冷めた目で見降ろしてくる。
それが辛くて堪らなくて
キラキラ輝いている佐久間くんの姿を見るのが苦しくなった。
「やっぱり私帰るね。」
「え、なんで！」
「教員が行くよりも
親友が行った方が会ってくれるかもしれないし。
私が説得したところで…」
こんな私が説得を試みて言葉を掛けたとして
真剣に看護師を目指している彼らに
どれだけ私が不甲斐ないただの人間なのかがバレるのが怖かった。
結局私は逃げてばかりで
あの時から何も成長できていない。
「実習中だから思いつめたり無理はしないで
でもきっと、佐久間くんなら康二くんに手を取ってもらえると思う。」
「…わかった！！」
元気よく返事をして再び走り出す佐久間くんに
ちゃんと信号を確認するようにと言葉を掛けたけど
きっと私の声は届いていない。
「大丈夫かな…」
事故に遭わないかという心配もそうだけれど
佐久間くん一人で向井くんの元へ向かわせたのは
果たして正解だったのだろうか。
最近やっとこの仕事にも慣れてきたと思っていたけれど
やっぱり何処か自分の行動に自信が持てなくて
いつからこんなにも自己肯定感が低くなったんだろうかと
見当はついているくせに他人事のように考えた。
「ここら辺って神社あったよね、」
一年生の実習は短い
つい昨日始まったかと思った実習は
いつの間にか折り返し地点が見えてきている。
どうか、全員がクリアできますように
そんな願いを抱えてスマホを開くと
近くにあるはずの神社へのルートを検索した。
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ぱぐたろう(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！読んでくださって嬉しいです！ここから後半戦に入りますので、ゆっくりにはなりますが最後までよろしくお願いします🙇♀️ (2022年10月21日 19時) (
レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 最新話がなんか切なくて泣いちゃいました(;_;) 毎回更新して下さるの嬉しいです(><) 無理の無い程度に更新頑張ってください、！ (2022年10月17日 23時) (レス) @page40 id: 4d27a85535 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - aggyさん» はじめまして！コメントありがとうございます🙇♀️そう言っていただけて嬉しいです！最後まで頑張ります！ (2022年9月24日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
aggy(プロフ) - はじめまして、コメント失礼致します。わかりみが深すぎるお話で続きが気になります！どうなっていくのか楽しみにしてます！ (2022年9月24日 10時) (レス) id: f3f23b79cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2022年9月23日 18時
