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「佐久間くん、この後グループでご飯…」
「ごめん！！」
学内実習が終わり
何とか明日の準備まで大学内で終わらせると
急いで着替え電車に飛び乗った。
初めての実習で心理的にも身体的にも疲れが出始めているけれど
今はそんなことよりも康二の事が心配だった。
「メンバーにライン…」
急いでいてそっけない返事をしてしまった事を思い出し
ラインのグループに謝罪の言葉を贈ると
温かい言葉が返ってきて溜息を零す。
今回はグループメンバーも大当たりだ。
男一人で内心不安を抱えていたのだけれど
俺の事もちゃんと輪に入れてくれて
年齢を気にすることなく接してくれるのもありがたい。
「…ってここじゃん！」
スマホに気に取られていて
気づけば康二の実家の最寄り駅に到着していた。
こけそうになりながらも電車から飛び降りると
全速力で教えてもらった住所に走り出した。
「会って事情を聞いてって、うわっ！！」
康二の元へ向かいながら、どう説得するかを考えていると
突然誰かにリュックを引っ張られて立ち止まる。
振り返ろうとした時、目の前を大型トラックが通過していき
嫌な汗が背中に流れて血の気が引いた。
「Aちゃん、」
リュックの取っ手を引っ張ったのはAちゃんで
信号を見れば赤色に光っていた。
全く周りを見ていなかったから
恐らくここに来るまでにいくつか信号無視をしていたかもしれない。
よくここまで無傷で走ってこれたな
自分の運の強さに謎の関心が生まれる。
「だいたいは何しようとしてるかわかるけど
それで怪我して実習に参加できなくなったら元も子もないよ。」
「反省してます…」
「佐久間くんは友達想いだね。」
Aちゃんは少し寂しそうに笑うと
小さな歩幅でゆっくりと歩き始めて
俺もそのスピードに合わせて足を進めると
日が落ちるのが早くなった空を見上げつつ口を開いた。
「看護科って、他の大学よりは年齢層広いけど
それでもやっぱり現役の人が多いじゃん？
だからやっぱり何処か疎外感があるというか」
「…、」
「康二は年齢も近いし、学科は違うけど
数少ない男子学生で同じ寮生だし
やっぱり他の人よりは特別視してるよね。」
入学して不安に感じつつ始まった寮生活の中で
最初に声を掛けてくれたのが康二だった。
実は戴帽式前の試験がピンチだと知ると
夜遅くまで勉強に付き合ってくれたりもした。
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ぱぐたろう(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！読んでくださって嬉しいです！ここから後半戦に入りますので、ゆっくりにはなりますが最後までよろしくお願いします🙇♀️ (2022年10月21日 19時) (
レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 最新話がなんか切なくて泣いちゃいました(;_;) 毎回更新して下さるの嬉しいです(><) 無理の無い程度に更新頑張ってください、！ (2022年10月17日 23時) (レス) @page40 id: 4d27a85535 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - aggyさん» はじめまして！コメントありがとうございます🙇♀️そう言っていただけて嬉しいです！最後まで頑張ります！ (2022年9月24日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
aggy(プロフ) - はじめまして、コメント失礼致します。わかりみが深すぎるお話で続きが気になります！どうなっていくのか楽しみにしてます！ (2022年9月24日 10時) (レス) id: f3f23b79cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2022年9月23日 18時
