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＿Sakuma side＿
やっぱりAちゃんは凄い。
相変わらず教えるのが上手くて
あの医者から教わった理解不能な解剖生理学がみるみる頭に入っていく。
「今後は直前になって焦るんじゃなくてコツコツ勉強しようね。」
「Aちゃんが教えてくれるから覚えられるんだよ
全科目の講義してくれたらいいのに。」
「それじゃあ三日で倒れちゃうよ。」
それは困ると言えば優しく微笑んでくれる。
やっぱりAちゃんは、俺にとって憧れで
理想とする白衣の天使像だと思う。
「実技は申し分ないみたいだし
ナイチンゲール誓詞も完璧だから
あとは緊張せず冷静に試験の問題を解けば受かると思うよ。」
いつもは守護神みたいに渡辺先生が張り付いているから
講義の前後か朝の数分しか関わることがなかったけれど
ここ数日、勉強を教えてもらう中で
かなりAちゃんの事を知ることができた気がする。
「佐久間くん、明日の試験大丈夫なの？」
「ばっちり！」
風呂上がりのラウールにドヤ顔をして見せたら
相変わらずの冷たい目で見降ろされてしまった。
これは恐らく信用されていないな
年上としてのプライドもあるし、ちゃんと合格して見返さなきゃ。
「でもAちゃんってすごいよね〜
短期間でこんなに成績伸びるなんてさ！」
「教えるの上手いしね、あの人。」
「優しいし可愛いし、あと当たり前だけど知識も豊富で
あれぞまさしく理想の看護師像だよね。」
折り畳みのローテーブルに両肘をついて頬杖をつき
ここ数日の事を思い返していると
ラウールが冷蔵庫から取り出したペットボトルを持って目の前に腰かけた。
何か言いたげなその視線に首を傾げると
濡れた髪を拭きながら口を開いた。
「それには同意できない。」
「え、何で！」
「いや…だってさ、」
ラウールが眉間に皺を寄せながら話す内容は
耳を疑うようなもので、にわかに信じがたくて
ただ口を半開きにして聞くことしかできなかった。
「でも、そんなの噂じゃ」
「でもこの話は俺らが入学する前からあるみたいだし
違うなら否定するでしょ、嘘なら悪質過ぎるし。」
再び立ち上がって自分の勉強机と向き合い課題を始めるラウールに
それ以上言い返すことは出来ず、その背中を見つめた。
Aちゃんは、学生から人気が高くて
親しみやすい人だと思っていたけれど
まだ知らないことが沢山あるみたいだ。
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ぱぐたろう(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！読んでくださって嬉しいです！ここから後半戦に入りますので、ゆっくりにはなりますが最後までよろしくお願いします🙇♀️ (2022年10月21日 19時) (
レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 最新話がなんか切なくて泣いちゃいました(;_;) 毎回更新して下さるの嬉しいです(><) 無理の無い程度に更新頑張ってください、！ (2022年10月17日 23時) (レス) @page40 id: 4d27a85535 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - aggyさん» はじめまして！コメントありがとうございます🙇♀️そう言っていただけて嬉しいです！最後まで頑張ります！ (2022年9月24日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
aggy(プロフ) - はじめまして、コメント失礼致します。わかりみが深すぎるお話で続きが気になります！どうなっていくのか楽しみにしてます！ (2022年9月24日 10時) (レス) id: f3f23b79cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2022年9月23日 18時
