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「また帽子被ってないじゃん！
どこか行ってたの？」
「大学の登校日だったから…」
「そっか、まだ22歳だもんね！」
車椅子を押しながら、
皮膚に照り付けてくる西日を避けるよう影を踏みつける。
さっきまで億劫だったはずの帰り道が
Aちゃんと話しているうちに気分が晴れた。
これはやっぱり好きという事なのだろうか、
こう考えている時点で好意はないのだろうか
なんて不毛な考えが堂々巡りしていく。
「惑星チョコ、食べた。」
「ああふっかの所の！
あれ美味しいよね〜、照ってマジ何者なんだろ…」
「佐久間はいいね、すぐに誰とでも仲良くなれて。」
今日のAちゃんはらしくない、
精神面では穏やかそうだしそれはいいのだけれど
何処か元気がなさそうというか
口調がフワフワしていていつもと雰囲気が違う。
「…っ、もしかして！」
「佐久間？」
「やっぱり、顔真っ赤じゃん！
水分ある？何時から外居るの！」
「14時ぐらい…から、
そこから、何も飲んでないっ、」
恐らく熱中症、脱水症状が出ている。
慌てて鞄の中に入っている水を取り出すけど
車椅子にぐったりもたれかかっている姿に
このままじゃ駄目だと急いでAちゃんをおぶった。
「すぐ病院着くから！！」
「…うん、」
「もう少しだから頑張って…っ！」
背中から伝わるAちゃんの体温は
驚くほどに熱く、俺の冷静さを奪っていく。
急いで近くにある病院に運び込むと
慌てて駆け付けてくれた看護師二人に連れられ
何とかスムーズに診察を受けることができた。
予想は的中していて、�凝戮吠�類される熱疲労だと言われた。
「あと少し遅かったら最重症の熱射病になってましたね、
入院は必要だけど数日ほどです。」
「よかった…っ、」
最重症だと診断されるとICUに運ばれる場合もあるらしく
あの時気づくことができて本当に良かったと
安堵からその場に座り込んでしまった。
「はい、彼氏さんも。」
「か、彼氏？！」
「この炎天下の中走って来たならちゃんと水分取って、
様子見がてら病室で休んでいってください。
いい彼氏さんを持ったね、こんなに必死になってくれて。」
冷えた水のペットボトルを手渡され
病室に案内してもらっている中で
さっきの医者から言われた言葉が引っかかった。
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ぱぐたろう(プロフ) - ぴくみんさん» 読んでいただきありがとうございました！！書くこと自体迷っていたお話だったのですが、書いてよかったです。次も楽しんでいただけるよう頑張ります！ (2021年8月15日 22時) (
レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ゆりあさん» ありがとうございました！凄く迷いながら時間をかけて書いたお話なので、そう言っていただけて凄く嬉しいです。 (2021年8月15日 22時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - こころさん» 読んでいただきありがとうございました！そう言っていただけて凄く嬉しいです！ (2021年8月15日 22時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ぐりーんかれーさん» ありがとうございます！楽しんでいただけて凄く嬉しいです。次回も頑張りますのでよろしくお願いします！ (2021年8月15日 22時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - 名前さん» ありがとうございました！受け取りての方によって違う感じ方を楽しんでいただければと思い書いてみました。次のお話も頑張ります！ (2021年8月15日 22時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2021年8月10日 19時
