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「今のところ、先生とお兄ちゃんだけかな？」
「あの、友人に教えてもらった
ラウちゃん？って方も正直覚えていなくて…。」
この際わからないことは正直に言うことにした。
とっさに知っているふりをしてしまった
名前や年齢、結ちゃんや両親は覚えていることにして
学校の事や結ちゃん以外の友人関係、家族構成など
現状で知らないことは、すべて忘れてしまったことにした。
「お兄ちゃんのことも覚えてないなんて、
涼太になんて言えばいいか…。」
「…ごめんなさい。」
「ううん！違うの。
Aは何も悪くないんだから
謝らないで？」
お母さんは私の頭を撫でると
早いうちに知っていた方がいいと、病室を出て
お兄さんに連絡を取りに行った。
「A、入るね。」
入れ違いで結ちゃんが入ってきた。
手には綺麗な花束が握られていて
少し俯き加減でベッドわきの椅子に座った。
「ごめんねA。
私、そんなこと知らなくて
学校の話とかいっぱいしちゃった…。」
「私が自己判断で知ってるふりしたのが悪いから…
こっちこそごめんね？」
結ちゃんは、お母さんから事情を聞いたらしく
いつもの元気な姿からは考えられないほど
弱弱しい声が病室に響いた。
「ちょうどAのママから電話来た時
ラウちゃんと向井先生もいて、
記憶が一部だけないこと知られちゃった…。」
「いずれはわかることだから、もう謝らないで、ね？」
顔を覗き込むと、泣きそうな顔で微笑んだ。
ラウちゃんという人や先生にも悪いことをしてしまった。
でも覚えているふりをしてボロが出るよりは
忘れてしまっているということにしておいた方が
怪しまれることはないから、仕方がなかった。
何の苦労もなしに願いが叶うなんて美味しい話あるわけないし
これも願いをかなえてもらった代償なんだと思い
退院するまでに、これからどう生きていこうか考えることにした。
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まいちゅん(プロフ) - ぱぐたろうさんの世界観が好きです。 (2021年1月25日 0時) (
レス) id: 3613c412bc (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ユウさん» ありがとうございます！うれしいです、励みになります。今日からまた更新しますので是非見てください(^▽^) (2021年1月21日 19時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - りささん» こちらこそ読んでいただきありがとうございます！そう言っていただけるとすごくうれしいです！りささんもお体ご自愛下さい、更新頑張ります(^^) (2021年1月21日 19時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - Roseさん» ありがとうございます、励みになります！Roseさんもお体お気をつけてください!(^^)! (2021年1月21日 18時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - しおさん» ありがとうございます！本日更新しますので是非見てください(^^)無事に楽しめました！ (2021年1月21日 18時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2021年1月13日 20時
