m e m o r y .４コード・ブルー

誰なの？ ページ34

緋山「ちょっとA！」

中野「なにー？」









HCUを出てすぐみほに呼び止められる









緋山「医局にスマホ忘れてくって馬鹿なの？」

中野「あ、全然気付いてなかった」

緋山「どこまで天然なの…」

中野「ごめんね、ありがと」









そう言いスマホを受け取ろうとすると









みほはスマホをバッと上に上げた









中野「ちょっと届かない！」









みほの方が身長が高いから届く訳が無い









ぴょこぴょこ跳んでる私を見て楽しそうに笑っているかと思いきや









すぐ真顔に戻った









中野「どうしたの？」

緋山「これ、誰？」









着信履歴を見せられる









中野「ちょっと人の勝手に見ないでよ」

緋山「何なの？これ？」

中野「みほには関係ないから」

緋山「何で1ヶ月前から毎日非通知から電話来てるの？」

中野「知らないよ」

緋山「心当たりは？」

中野「友達だから、心配しないで」

緋山「じゃあ何で電話出ないの？」

中野「忙しいから」

緋山「じゃあ何で電話掛けないの？」

中野「忙しいから」

緋山「じゃあ何で非通知になってるの？」

中野「そんなの私に聞かないでよ！知る訳無いでしょ！早く返して」

緋山「……ごめん」









みほは渋々スマホを返してくれた









緋山「…本当に友達から何だよね？」

中野「だからそうだってば」

緋山「本当に大丈夫？何かあったら言ってよ」

中野「心配しないで！大丈夫だから！」









じゃあ！と言って急いでその場を離れた









ごめん、みほ









この“非通知”は友達じゃない









心配しないで！なんて言ったけど









本当は怖い









心当たりはあるの









だから怖いの









でもこんな事で皆を巻き込んじゃ危ない









本当は









助けて欲しい









この時正直に話してたら









あんな事にはならなかったのだろうか？

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