m e m o r y .４コード・ブルー

突然に ページ28

消防「山本孝史さん43歳意識不明の重体です」

中野「まだいるんですよね？」

消防「はい、重傷者残り2名と軽症者1名です」

中野「とりあえずこの方は颯馬に任せてもいい？」

名取「わかりました」









颯馬は患者を乗せたストレッチャーを押して初療室へ向かっていった









それと同時にもう一台の白車が来る









消防「山本美恵子さん42歳胸部を強く打っています、意識不明です」

中野「わかりました」









白車の中を見ると、もう1人いるのに気付く









中野「この方は？」

消防「軽症者の山本夢美さん12歳です」

夢美「お母さん…！お母さん！」

中野「わかりました」

夢美「先生！！お母さんとお父さんを助けて！」

中野「全力を尽くします」

消防「もう1名の方はもうすぐ運ばれます」

中野「わかりました、この方を運んでから向かいます」









ストレッチャーを押して初療室へ向かう









その隣で、夢美ちゃんも足を引きづりながらついて行っている









初療室に着くと、颯馬が治療を始めていた









中野「どんな状況？」

名取「呼び掛けに応答無し、瞳孔も散大しています」

中野「駄目…か」









心停止を告げるアラームが鳴り響く









名取「午後11時52分、死亡確認」









そっと目を閉じる…











そんな暇は無かった









看護師の広田さんの声ではっとする









広田「血圧下がってます！」

中野「まずい…」









夢美ちゃんの為にも









美恵子さんだけでも助けないと









中野「開胸します、メス」

広田「はい」

名取「白車もうすぐで来るので行ってきます」

中野「うん、お願い」









横目で颯馬をちらっと見る









成長したな…









颯馬が初療室を出て行ったのを確認し、美恵子さんの手術に取り掛かった

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