37 ページ37
なんとなくAちゃんが、帰ってこないのは予想していた。
冷蔵庫には、昨日作った料理が冷やしてあったが、食べられる事はなかった。
勿体無いから食べようと、電子レンジで温めていると、玄関からガチャガチャという音と慌ただしく人が入ってくる気配がした。
「お、おはよう…」
Aちゃんはキッチンに少し顔を出したながら、申し訳なさそうなか細い声を出す。
あえて、なにも言わないでいる。
「家、行ったんだけど、翔太、全然帰ってこなくって、そうしたら…」
「寝落ちしちゃってたってわけね。」
Aちゃんは、こくんと頷き、
「連絡しなくてごめんなさい。」
そう言った。
「今度からはちゃんと連絡する事。心配になっちゃうから。」
そう言いながら、Aちゃんのおでこに軽くデコピンをした。
少し痛かったのか、頬を膨らませるAちゃんはとても可愛かった。
「あ、昨日の夜作ったやつのAちゃんの分もあるけど、なんか違うの作る？」
Aちゃんは大きく首をふる。
「昨日の食べる。」
先ほど温めたものと、飲み物をテーブルに出した。
「あ…宮舘さんの分…」
「うん、涼太ね。」
「あ、うん。」
「そこ言ってはくれないのね。」
少しの沈黙の後に、ふふふっと笑いが起こった。
「そろそろ呼んでほしいなぁ。呼ばないと、なれないし。」
「わかった。頑張る！」
そう言ってガッツポーズをするAちゃんは何かのマスコットのようだった。
「ご飯は…半分つかな！」
俺がそう言うと、
「え…少なくなる…」
そう懇願するような目で見てくる。
「連絡してこなかった罰だな〜」
機嫌悪い時だったら、朝食抜きレベルだからね、そう言いながら本当に真っ二つに分ける俺を見て、Aちゃんはずっと笑っていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 205人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
M(-_^)(プロフ) - るりさん» コメント嬉しいです！ありがとうございます！私も正直どうしよう…ってなってます笑雑にならないように話を集結させられるといいなと思ってます笑 (2016年1月21日 17時) (
レス) id: 797071de89 (このIDを非表示/違反報告)
るり - すごく続きが気になります！渡辺くん大好きなのでくっついて欲しいけどももどかしい笑。 (2016年1月21日 1時) (レス) id: 8f50ccf5d4 (このIDを非表示/違反報告)
まーぶる＊(プロフ) - すのの小説あまり無いのですごく嬉しいです！更新楽しみにしています！がんばってください( ´∪` ) (2016年1月4日 19時) (レス) id: dc5f2b8521 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：M(-_^) | 作成日時：2015年12月1日 2時
