飴 ページ15
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引きつった笑顔を見せて数秒。
クザンさんが唸る。
この沈黙は何なんだ。
私は何でこんな尋問されてるの？？
確かに怪しい行動がなかったわけじゃない。
でも、私がこの世界の未来を知ってるなんて、そんなことクザンさんにバレるはずがない。多分。
「そっかァ…ま、そうだよなァ」
意味深な呟き。そんなの気になるに決まってる。
『…あの……』
すると、クザンさんが頭を搔いて申し訳なさそうに眉を下げた。
張り詰めていた空気が溶ける。
「悪ィなAちゃん。海軍では保護したコに事情やらなんやら教えて貰わなきゃなんねェのよ、ちょっと怖かっただろ？」
『え、あ、そうなんですね…！！なるほど…！私てっきり何か悪いことしちゃったのかと思って…』
「あ〜違う違う。ごめんな急に。もう終わりだから」
『なんだぁ…もうちょっと説明してくれればよかったのに…緊張してすごい汗かいちゃいましたよ…』
「いやぁ、おれもこれ好きじゃねェんだけどさ。めんどくさいし」
なんて言ってため息をつく姿は、フレンドリーなクザンさんに戻っていて。
あぁ、よかった。クザンさんにトリップがバレなくて。
………あれ、私、なんでこんなにクザンさんにトリップ隠してるんだっけ？
…あぁ、海軍に尋問されるのが怖いから…だっけ？
あれでも、それって海賊にバレても同じだよね？
海賊なら尋問されないって保証はないし、むしろそっちの方が危ないんじゃ……
「おーい、Aちゃん？」
『えッ、あ、はい！』
「どうした？そんな怖かった？」
『あ、違います大丈夫です！！少し考え事しちゃって…』
「まぁ、ちょっと強引な聞き方しちゃったし、疲れても仕方ねェよな。おれァ外出るから、この部屋でゆっくりしてな。ここは誰も入らねェし」
『え、あ、ありがとうございます！』
「いーのよ。外にいて疲れたでしょ。じゃ、着いたら呼びに来るわ」
『すみません、お手数おかけします…！』
「いーってばそんなの。ま、好きにしてなさいよ」
静かにドアが閉められる。
…めちゃくちゃ優しい。これが飴と鞭ってやつか？
これならやってない罪も吐きそうだわ
あ〜…なんだか安心して眠くなってきたな…。
ちょっと、寝るか…。
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レモン - めちゃくちゃ面白いです⭐️レイリーさんめっちゃイケメンなんですけど！！ (11月20日 14時) (
レス) @page48 id: 97f09e59d6 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - ゲンコツが面白すぎる🤣 (2022年5月2日 2時) (レス) @page41 id: 9db3f9f6b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まうゆ | 作成日時：2021年6月29日 22時
