腹黒彼氏の恋人疑惑は本当です Ⅰ (ページ43)

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『……どうしよう、全然見付けてくれない』

隠れてはや30分、見付けられるどころか彼の声すら聞こえない状況に少し焦り始めた私、ご飯食べて運動もして眠気が凄い、暗いから余計眠たくなってくる、、

ﾋﾟｺﾝｯ_

何処居る?
何階かヒントちょうだい

屋上の前
眠たいんだけど…寝ても良い?

今すぐ迎えに行きます

屋上への扉前スペースにずっと三角座りして待つ人の気を知って欲しい、しばらくすると足音が聞こえて彼と目が合い抱き締められる

「やっと見付けたー!!」

『やっと見付けてくれたね』
「此処に居たんだ!!」
「屋上は無しだけど扉前は有りだもんね」
『はい、簡単に見付かると思ってたんですが…全然来てくれなくて少し寂しかったです』

「可愛いっ‥じゃなくてごめんね!!」
「本音駄々漏れじゃんw」
「ほんと仲良いよねー、一つ疑問なんだけど喧嘩とかしたことないの？」
「『喧嘩？』」

あちゃみさんにそう言われて二人で顔を見合わせ「ある」と答える私達、一度だけ大喧嘩した、みんなはそれに驚いて何かと聞くけど内緒と言って部屋に戻る

お風呂は既に入っているので歯磨きをしてパジャマに着替えると彼は布団に入って溜め息を吐く

『どうかした？』

「ううん‥Aと喧嘩した時のこと思い出して憂鬱になってただけ」
『とも、あの時大泣きしたもんね』
「…ねぇ、此処来て」
『うん、良いよ』

自分の布団を叩いて呟く彼の隣に電気を消して横になる、そして抱き着く彼の頭を撫でて心配ないと言うように子守唄を歌った…しばらくして寝息を立てる彼はまるで母親から離れたくないとでも言うような悲しさを纏っており額にキスをして背中をゆっくり撫でた

『もう、ともの傍は離れないからね』

そう呟けば彼の抱き着く力が緩まる、寝ているけど身体は聞いていたのかな、なんて考えながら私も眠りに着いた

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