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「四葉環とかと来ればよかったんじゃないの…?あの人、相当食べるでしょ」

Aはキーホルダーを探している時に遭遇したことを思い出す。確かあの時もお腹が減ったと言ってクッキーを渡した覚えがある。

「確かにタマキよく食べます…。しかし、好き嫌いが多い」

「ああ……」

楽とAは納得したように声を漏らす。確かに好き嫌いが多そうだ。

「コラボフードを残すなど言語道断!」

「まあ、食べ物を残すのはよくないよね」

嫌いな食べ物は特に多くないA。苦手なものといえばシナモンと酢豚くらいだろうか。


「別に交換でもよくねえか?すぐに帰ればそんなに騒ぎにならないだろ」

楽の言葉にそれもそうだとAは頷く。しかしナギはやはりそれを取り下げた。


「ワタシは推しを自引きしたいのです…!」

「人にドリンク飲ませておいて言う?」


そんな会話をしている時、"ドキドキ♡ここなの特性ベリースムージー"が運ばれる。

「…本当に、これで最後だからね」

Aはそう言ってストローに口をつけた。ベリーが好きなA。好きなものを最後にすればなんとか頑張れると思い最初の2杯は敢えて別のものを注文した。
逆にいえば、これで本当に限界だということだ。

なんとかスムージーを飲み切ったA。
ナギの方をチラリと見る。

ナギは、裏返されているコースターに手を置き必死に願っていた。

「時は満ちました!ドロー!ここーな!!!」


ナギはそう叫びながらコースターをめくる。これだけ大声を出してもなお何も言われないということは、完全に正体がバレている。


コースターを見て、何も声を発さないナギ。

どうしたのかと楽とAはナギの顔を覗き込んだ。


「「……………」」


この世の終わりに直面したかのようなナギの表情に2人は心底ため息を吐いた。



スケルツォ… 諧謔曲

バルカローラを奏でよう.1→←2



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ドーナツ(プロフ) - 高沢さん» ありがとうございます〜!こちらはかなり不定期更新となってしまうと思いますが、本編共々よろしくお願い致します! (2020年5月30日 6時) (レス) id: f19df2fce1 (このIDを非表示/違反報告)
高沢 - 番外編…!ありがとうございます!!楽しみにしています!! (2020年5月29日 23時) (レス) id: a364a1dba9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ドーナツ | 作成日時:2020年5月28日 21時

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