検索窓
今日:1 hit、昨日:60 hit、合計:55,006 hit

25-2 ページ3

「…つまり九条天とAは、血が繋がってないけど名目上は家族ってこと?」

「そういうこと」

Aが実緒の言葉を肯定すると実緒は深く息を吐いた。

「びっっっくりしたぁぁぁ……」

実緒の気の抜けた声にAはクスクスと笑った。

「ちなみに、それっていつの話?」

「私も天も、九条さんに引き取られたのは13歳の時かな」

「そりゃ仲良いよね」

「まあ5年も一緒に暮らしてればね」

Aの言葉に、実緒はそうか、一緒に暮らしているのかと実感する。

「一緒に、って2人で暮らしてるの?」

「うん。九条さんは海外にいることがほとんどだから」

「……それ、大丈夫なの?」

家族とはいえ、血の繋がらない年頃の男女だ。実緒はAの私生活を心底心配していた。

「うん。食事当番ちゃんと決めてるし基本的に仲良くやってけてるよ」

少しずれたAの答えに実緒は大丈夫かと疑ったが、その様子なら大丈夫なのだろう。

「でも、Aはゼロの演出家に目をつけられたってことでしょ?すごいよ」

「あはは、ありがとう」

それでね、とAは言葉を区切った。

「九条さんはゼロを超えるアイドルを生み出そうって考えてる。……私は、九条さんの望みを叶えたい。そして、できることならそれは実緒と一緒に叶えたい」

Aはまっすぐと実緒を見据えた。

「…一緒に、ゼロを超えたい」

Aの真剣な眼差しに、実緒は強く頷いた。

「いいよ、やろう!日本一にでも世界一にでもAとならなれる気がする!」

実緒の前向きな言葉にAは微笑んだ。

他の人が言うと絵空事のように感じてしまう言葉も、彼女が言うと本当にできる気がしてしまうのは何故だろうか。

「実緒、これからもよろしくね」

「こちらこそ!」

2人は、月光のもとで強く握手を交わした。

未来への希望を胸に抱いて。

26* 君が大好きな私へ。→←25-1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (82 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
151人がお気に入り
設定タグ:アイナナ , IDOLISH7 , 九条天
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ドーナツ(プロフ) - 高沢さん» わー!!!ありがとうございます…!本当に悩んでいたのでありがたいです…!いつでもいくらでもリクエストお待ちしています〜!!本当にありがとうございます!! (2020年6月11日 1時) (レス) id: f19df2fce1 (このIDを非表示/違反報告)
高沢 - またリクエスト失礼してもよろしいでしょうか...? 赤面 と いつもと違う髪型 をお願いしたいです、、ふたつも無理言ってすみません(汗) (2020年6月11日 1時) (レス) id: a364a1dba9 (このIDを非表示/違反報告)
ドーナツ(プロフ) - 夢巫女さん» わー!いつもありがとうございます!!迷走中ですが、これからも読んで下さると嬉しいです!!更新頑張ります! (2020年6月4日 10時) (レス) id: f19df2fce1 (このIDを非表示/違反報告)
夢巫女 - こういう作品を待っていたっ!!最初の方から読んでいましたが、感謝を伝えたくて我慢できませんでした!これからも更新楽しみに待ってます! (2020年6月3日 22時) (レス) id: a86d07998f (このIDを非表示/違反報告)
ドーナツ(プロフ) - ぽんさん» わあ…!ありがとうございます!!凄く嬉しいです!更新マイペースですがこれからもよろしくお願いします〜!! (2020年5月26日 18時) (レス) id: f19df2fce1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ドーナツ | 作成日時:2020年5月5日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。