500年前に落ちた影

夜明けまで、あと、 ページ2

もう少し、もう少し、あと少しだから、







夜明けまで30分を切っていた



皆限界が近いのが伝わってくる



左目はもうあまり見えないし、脇腹も上弦の壱に抉られたようで、本当はもう立ってるのも辛い...
血が足りなくてフラフラするし....




でも、それは皆同じで、



私だけがここで止まる訳にはいかないの




だけど不思議、ふわふわしてるの、目の前の鬼舞辻無惨しか目に入らない程


痣のせい？？







どうしても倒したい

どうしても許せない





でも、結局は人間だもの、




身体が、動かなくなって






刀を持つ手に力が入らない






炭治郎が、危ない、でも、




届かないっ....！！









｢諦めるな！影樹！！｣




っ！！！！煉獄さ、ん？




動かなくなった足をどうにか前に進ませ





炭治郎の前へ....









目の前には鬼舞辻無惨から伸びる左腕







それは確かに私のお腹に刺さってて、





ああ、貫通してるなって、思った









でも、タダでは終わらせないよ、






柱だもの









ここへ向かう途中、しのぶが調合してくれた藤の花の毒を刃に塗っておいた





全然攻撃が当たらなくて効果なかったけど、






目の前にある鬼舞辻無惨の腕にありったけの力を込めて刀を突き刺す









あいつの顔が歪んだ気がしたけど








目の前が真っ暗になっちゃったの、







でも、きっと大丈夫。


誰かがきっとやり遂げてくれる。


誰かがきっと未来へ想いを繋いでくれる。




これで、やっと、







そう思って、私の意識は沈んで行った、









頑張って、皆。

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