君の中から僕が消えた日

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おかえり、とお母さんに迎えられて
すぐに自室へ行った。

半袖に薄いパーカーを羽織る。









「好き、ね」









正直大ちゃんをそんな風に見たことがない。
けど、どっか落ち着くところがあって
以前私も経験していたかのような。









「もしかしたら、」









お母さんに絶対に見るなと言われてる中学生の時のアルバム。
卒業アルバムやな。









「うわ、全然知らん」









時々写ってる笑ってる私。
そのたび泣きたくなる。

あ、私知らないんだ。
そう思って、
目を瞑る。









「…西畑、大吾？」









クラス写真。
3の3、と書かれたページをめくると
卒アル実行員という枠に西畑大吾と見つけた。









「大ちゃんや…」









写真に写ってた大ちゃん。
いつも空いた席の隣で仲よさそうに撮ってる。

その机をよく見れば
“ 西宮A ” と書かれてた。




3組の事情 というページでは私のことを綴ってくれてる。





「うちのクラスはまだ全員集合できてないんですよね。
西宮Aさんがいて3組になるんやから、
僕は彼女が帰って来る場所を待ってたい。


…この頃からイケメンか」









涙ぐむ震えた私の声が
部屋中に響く。

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