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Youside
説明後、今日は一旦帰っていくお父さんの背中を見守った。
名取「俺、ああいうオヤジ苦手なんすよ。」
緋山「あんた、免疫ないんでしょ。」
名取「まぁ、うちは名家ですから。
家族で怒鳴り合うとか信じられませんね。」
緋山「何、あんた、お父様とか呼んじゃってたりすんの?」
名取「呼んでもいいくらい、いい父親ですよ。うちは。」
『……颯馬……』
颯馬のお父さんのことは私もよく知っている。
大学の頃に何度かあったことがあるが、私はあまり好きではない。
緋山「あんたもあんたで、良く言ったわ。」
『え?』
緋山「もうあの頃のあんたじゃない、Aはちゃんと成長してる。
それは自覚持っていいと思うよ。」
『…緋山、先生…』
颯馬が去った後に言われたその言葉。
『…ねぇ、美帆子ちゃん。』
緋山「ん?あんたがその呼び方珍しいし懐かしわ、どうした?」
『……ううん、やっぱり、なんでもないや。
戻るね、仕事。』
緋山「うん。」
結局、今相談するべき事じゃないと思い仕事に戻った。
……でも、お姉ちゃんにも相談したいけど、相談していいのかな。
藤川「A。」
『和くん?どしたの?』
藤川「今から昼、一緒にどうだ?」
『珍し、なんかやらかした?』
藤川「そうなんだよ…だから相談聞いて欲しくて、じゃないわ!
普通に誘っただけだから。」
『ははっ。笑わかった、じゃあ行く。
和くん奢ってくれてもいいけど?笑』
藤川「はぁ〜?嫌だよ、自分のお昼くらい自分で出せ。」
『えぇ〜ケチ。』
藤川「もう子供じゃないだろ〜。」
『いいじゃん、ちょっとくらい。』
藤川「ダメだ、俺もカツカツなんだから。」
最後まで頼んでみたけど、やっぱりダメでした。←
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作者名:反町ゆうり | 作成日時:2023年11月29日 8時