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Youside










緋山「吐いたぁ?」










藤川「そ。よりによってヘリん中で。
灰谷だけに吐いたーなんつってな。」











『笑えない…それに面白くない。で?どうしたんですか?』











藤川「アメあげたよ。たまたま持ってたから。
んで遠く見てろーって。










そしたらめちゃくちゃ素直に遠く見て、アメなめてやがんだよ、あいつ。」











「『子供か。』」













そんなんでヘリ担当が勤まるわけない…とまで思ってしまった。
こんなんだから今のフェローは、と言われてしまうんだ。












緋山「今日のヘリ担当は?」













『藍沢先生と横峯先生です。』












緋山「わ、なんかやらかしそう。」












藤川「アメなめてたりしてな。」












緋山「まさか。」















『いや、横峯先生なら有り得そうな気が…』












あの人もなんだかんだ言って夢で医者になろうとした人だし…
そう思っていたら藍沢先生たちが骨折患者を初療室に運んできた。













冴島「宮本望海さん、17歳。呼吸、循環とも安定してます。
妊娠15週です。」












藤川「妊娠!?うわっ。」












『何してんですか、藤川先生。17歳で妊娠か…』












白石「大丈夫?」













横峯「すみません、大丈夫です。」













横峯先生が遅れてやってきて、
座り込んでいてすぐに声をかけたのは白石先生だった。












『乗り物酔いする人がフライトドクターになろうとするとか、
どうかしてんじゃない?』













白石「ファーストミッションで緊張するのは当たり前よ。
Aだってそうだったでしょ?」












『…それと乗り物酔いする先生とはまた別って話。












大体緊張して乗り物酔いして患者診るの遅れて手遅れになりました、
なんてなった方がいちばんやばいんじゃないですか?』













白石「A、そんな言い方ないでしょ?」













藍沢「足関節の開放骨折だ。洗浄の準備。」














『了解です。』













白石「聞いてないし。」













灰谷「あ、FASTします!」













藍沢「誰か神経ブロックしてくれ。」













藍沢先生の言葉に次に動いたのは颯馬だった。

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作者名:反町ゆうり | 作成日時:2023年11月29日 8時

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