ゼイチョー｢払えない｣にはワケがある【２】

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Youside











それは多分、先程行ったレストランの看板だったのだ。











「たしかに。」












「あの子たちどっかで見たことあると思ったんだよな〜。」













『それぞれ別の保育園からイベント参加してたってこと。』











「どうして絵を破いたりしたんでしょう？
あんなに仲のいいきょうだいなのに。」











「『もしかして瀬戸さんたちって…』」












そしてすぐに役所に戻って係長に報告。











「偽装離婚？」












「『はい。その可能性が高いと思います。』」











「それってひとり親の支援を受けるためですかね？」











「ん〜。独りは行政からさまざまな支援を受けることができる。
それを不正に得るために結婚生活を続けたまま離婚届けだけを提出するんだ。」












鷺沼さんが偽装離婚について詳しく説明をしてくれた。










「どっかの自自体で、
偽装離婚した夫婦それぞれが生活保護を受給してたことありましたよね。」












「働かなくても夫婦で月に30〜40万か。うらやましいな〜。」












「不正受給は詐欺罪、犯罪です！」












「分かってるよ！」












「偽装離婚のことお姉ちゃんは何となく理解してて、
親に口止めされてたんだろうね。」












『で、弟がこのお店を書いちゃって「ヤバい」と思って…』












あの時、お姉ちゃんの方は陸くんの絵を破いた。











「子どもなりに証拠を隠そうとしたのか。」












「瀬戸さん、全然理想のシングルファーザーじゃなかったんですね。」












そしてその後、すぐに瀬戸さんたちの元に話を聞きに行った。











「偽装離婚？何のことですか？」












「私たちは本気で離婚しました。正真正銘の元夫婦です。」












「ですが…」












少し横をちらりと見れば仲のいい家族写真が並べられ、キッチンにはちゃんと食器も家族分揃えられている。

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