鬼火島殺人事件 ページ2
Aside
はじめちゃんの付き添いで、
美雪ちゃんと一緒に不動総合病院に訪れていた私達。
「美雪…俺が死んだら、Aを頼む。」
「もう、大げさだなぁ。たかが、胃の検査でしょ。
Aちゃんも何か言ってやって。」
「あ〜…あはは…はじめちゃん、胃の検査でそんなんじゃ、
ダメじゃん。」
はじめちゃんがそんなんじゃ、ダメかもね?
「"たかが"って…Aに至っては"そんなんじゃ"だよ?
ちょっとは心配しろよ。うっ!痛った〜…ああ、死ぬ…今死ぬ。」
そんな体調悪いんじゃ、ダメかな…?
はじめちゃん誘おうかなって少し、楽しみにしてたんだけど…。
「そんな体調悪いならアルバイトは、無理かな。」
「アルバイト?」
「この病院で募集してるの。
私とはじめちゃんとで、行けないかな〜って。」
しばらくチラシを見ていると、後ろからチラシを取られた。
「なになに?」
「「部長/先輩!?」」
「伊豆の孤島、不知火島研修医、
夏期合宿泊まり込みのアルバイト二名募集。」
「泊まり込み…!?(Aと一つ屋根の下かよ!!)」
なんではじめちゃんはそこに反応してんのよ。
「仕方ない。俺が代わりに行ってやるかこのバイト。」
「先輩が?」
「ダメ!それはダメ…。」
「いや、だってお前、胃が…。」
はじめちゃんは何を期待してるの…??
「胃の検査…絶対、突破してみせる。」
いや、この展開早くない??呆れて何も言えないわ。
「名探偵と言われた…
じっちゃんの名にかけて。」
「…はぁ…。」
「じっちゃん関係ないだろ。」
「真壁先輩、ナイス。」
私が突っ込まなかった代わりに、真壁先輩が突っ込んでくれた。
ありがたいわ。
84人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:反町ゆうり | 作成日時:2022年3月7日 20時