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番外編五話 不死川玄弥誕生日祭 ページ28

その日。縁は表情が固い不死川を連れて街に出ていた。理由はただ一つ。不死川の弟である玄弥の誕生日が明日だからだ。おそらく不死川は本心を隠して祝うなんてやらないだろう。何とかしたいと弟からも相談を受けていた。

不死川「縁様。一体何処に行くんですか?」

縁「君の弟の誕生日の贈り物を買いに行くんだよ。君は本心を隠して祝いの言葉の一つもかけないつもりだろう」

不死川「っ!俺に弟はいませっ」

縁「たまには素直になったらどうだい?」

無理矢理不死川に被せるように言う。その言葉には少し怒りが伴っている。人によって家族を思うやり方はそれぞれだがすれ違ってはいつか後悔を及ぼす。縁はそんな事になって欲しくないのだろう。残った家族の為にも。

縁「直接渡すのが辛いなら僕が渡す。だから選んでおいで。この街ならいいのが必ずあるから」

不死川の背を軽く押して前に突き出す。不死川はしばらく立ち竦むと小さな声で「ありがとうございます」と言って店に向かった。

縁「素直になれたら良いのにね。矢張り難しそうだよ」

次の日。縁は蝶屋敷に居ると聞く玄弥に会いに行っていた。その手には昨日不死川が買った贈り物がある。戸を叩こうとすると中から玄弥が出てきた。

玄弥「!?」

縁「ねぇ、少しいいかな?」

玄弥「え?あ、はい。大丈夫でふ!……」

最後に噛んでしまった玄弥の顔は真っ赤に染っている。そんな玄弥を見て縁はくすっと微笑むと外に向かって歩き出した。玄弥も慌てて着いて行く。しばらく歩いて人通りが少ない道に来た。玄弥は内心消されるのではと終始オロオロしていた。

縁「そんなに緊張しなくてもいいよ。僕はただとある人の代役だからね。はい、どうぞ」

玄弥「?これは?」

縁「自分で答えを見つけてごらん。それとお誕生日おめでとう」

玄弥「?ありがとうございます」

縁は贈り物を渡した。訳の分からない玄弥を置いて木の陰に隠れている人物に近づく。その人物の肩に軽く手を置いて未だに不思議がっている玄弥を見る。

縁「中を見たら喜ぶと思うよ」

不死川「だといいです」

その人物、不死川は遠目で玄弥を見て笑った。贈り物の中身を知るのは不死川と縁と玄弥の三人だけだ。

***

色々あって玄弥君の誕生日を忘れてしまいました。申し訳ございません。今回は不死川さんが出ることの多い作となりましたが如何でしょうか。ぜひ不死川さんの贈り物を想像してみてください。

玄弥君!お誕生日おめでとうございます!!

第十七話薙刀から太刀へ→←***



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神夜の羽織(プロフ) - 下で話していたパスワードのかかったお話を個人的な都合で削除することになりました。待っていてくださった方々には大変申し訳ございません。心よりお詫び申し上げます (2020年3月4日 14時) (レス) id: d57f708b28 (このIDを非表示/違反報告)
神夜の羽織(プロフ) - ありがとうございます (2020年2月28日 1時) (レス) id: d57f708b28 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪彩香 - いいですよ^_^どの作品もいつも楽しみに待ってます(≧∀≦) (2020年2月28日 0時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
神夜の羽織(プロフ) - お返事を待ってます (2020年2月27日 18時) (レス) id: d57f708b28 (このIDを非表示/違反報告)
神夜の羽織(プロフ) - それは本当に暇つぶし程度のもので自己満足です。それでも大丈夫ならば今の其の壱のリメイク終了と共に公開します。それでも宜しいでしょうか? (2020年2月27日 18時) (レス) id: d57f708b28 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神夜の羽織 | 作成日時:2019年11月6日 23時

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