[刀剣乱舞]ウチの本丸はキェアアアうるさい。

キェァアア ページ20

「服着なよ、お腹冷えるよ？」


「俺の勝手だ」



そんなこと言いながら廊下を歩いてると、
脇差の同田貫が走って来た




「ちょ、何？何早い怖い！」


「っ、はぁ……はぁ、主。
阿津賀志山のが帰って来た、」





「…随分はぇえな。それがどうした？」






「見たことない、刀剣男士を、連れて来た。」





「はぁ？俺らじゃねぇのか？そいつ、どんな『嘘やん…』 おい主、しっかりしろ」




「ご、ごめん。新しい子と阿津賀志山部隊はどこにいる？」



「機械の前、主を待ってる」






その言葉を聞いて、靴も履かず外へ飛び出したのは仕方のない事だと思う。許してもらおう。



他の刀剣男士、待ちに待った新入り。



嬉しいはずだけど、全部同田貫はもうおしまい。それが悲しくも思えた。






ざっざっざ、と走る。はしる、はしる。

後ろから脇差も追いかけてくる。







「……なんか小さい白い子がいる！」





よく見えないけど、白くてホワホワしてるのが、ガラ悪いのに囲まれてる！


「たぬたぬ、ビビらせてるよ！」



裸足で走るのは痛いから、どんどん歩きになる。









「早く来い。刀装は剥がれてねぇ。それよりこいつだ。山にいたから、連れて帰った。」



「ありがと、ありがとう……うん。
ごめ、走ったから疲れた……」




小さいホワホワした子の前で、私が息切れしてて恥ずかしい。なんだこの人みたいな目で見られてる。




「あっ、あ、貴方が、僕の主様ですか？」


「そうだよ、そうだけど待って、疲れてる…ごめ。私はA、君の名前は？」




「ぼっ、僕の名前は五虎退です、これからよろしくお願いします。主さま。名前の由来は、昔虎を五匹やっつけたからなんですけど、ぐずっ……ほんとほ、ただの短刀で……」



「あぁ泣かないで泣かないで！たぬきも睨むな！よしよし。本丸に来てくれてありがとう」



「…はいっ。」



白い頭をそっと、そぉおおおっと、撫でたら、ちょっと笑ってくれた。優しい。



「…私、政府に報告書書いてくる。同田貫、手入れするから、来て」


「俺ら無傷だ。いらねぇ。」




「はいよ。ごこちゃんに、本丸案内頼める？脇差たぬきや」


「ん？あぁ俺か。わかった。

ごこたい、だっけ。ついて来てくれ、この本丸を案内する。後でそこの主とは会える。」


「は、はいっ！皆さんよろしくお願いします。」


可愛い子が来た。
それだけでは終わらなかった。

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