6-4 ページ36
.
「あーっ！！そうだ、鶴町さん！！！」
「え！？なんだい！？」
突然の大声。ダメ、絶対。
不覚にも愛で対象外の人物をかわいいと思ってしまい、若干現実逃避中だったが、小松田くんの大声で一気に現実に戻ってきた。
「あの、鶴町さんは伏木蔵くんに会いにきたんですよね？」
「え、ああそうだよ。てか名前で良いよ。鶴町だと伏木蔵も反応しちゃうだろうし」
「え！いいんですか！！わーいありがとうございます〜」
「は？かわい……じゃなくて、そんなに喜んでもらえるとは」
あぁこれは私の負けだ。認める。誰に負けたとか知らんけど負けだ。
小松田くんはかわいい。
確かに年齢的には私の愛で対象外だけど、歳下に変わりはない！だから愛でても問題ないさ！！！てかそもそも『愛で対象』ってなんだ？
「いや〜嬉しいなぁ！もう1人兄ちゃんができたみたいだ！！」
「小松田くん、お兄さんがいるのか？」
「はい！Aさんより1つ歳上の19歳で、実家の扇子屋の若主人なんですよ〜」
「おお！それはすごい！じゃあ小松田くんの事も名前で呼ぼうか？」
「ええ！？名前で呼んでくれるんですか！？」
「ふふ、ああ。もしかしたらお兄さんに会う時があるかもしれないだろう？その時“小松田くん”って呼んだら2人とも反応してしまうかもしれないしな」
「確かに！じゃあ僕のことは秀作って呼んでください！」
「わかった。改めてよろしくな、秀作」
「ほ、ほわぁ！！やっぱり兄ちゃんみたいだ！！こちらこそよろしくお願いします！！」
小松田くん……いや、秀作は弟属性だったのか。私が負けたのも納得できる。
自分で言うのもなんだが、私は“弟”にめっぽう弱い。実の弟である伏木蔵に弱いのはもちろんであるが、誰であろうと弟属性相手には弱い。甘い。
だから私と2歳しか違わない秀作を名前で呼んだり、かわいいと思ってしまう事も仕方がないのだ。
そこ、単純って言ったか？そうですけど何か？
「あ、そうだ秀作。言わねばならない事があるのだが」
とはいえ誤解は解かなければならない。
「はい？なんですか？」
「秀作が兄のように思ってくれるのはありがたいのだが、」
「私は兄ではなく『姉』だ」
「……え、えぇえええええ！？」
おーこりゃやっぱりデジャヴだわ。
「え、姉って、Aさん女性だったんですか！？」
「あははそうだよ。やっぱり見えないかい？」
「い、言われてみれば確かに女性……かも」
「かもとは酷いなぁ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 114人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「忍たま」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
勘ちゃんに食べられたいお菓子🍡 - うん、好き。←急にすみません💦 (2023年2月18日 2時) (
レス) @page50 id: 5ad601e96f (このIDを非表示/違反報告)
レオン(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです！！ (2022年4月28日 0時) (レス) id: fc3a292471 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 夢主ちゃんも忍術学園に行ってそのまま習っちゃえ！www 今回も面白かったです (2022年4月27日 23時) (レス) @page10 id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
レオン(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます！頑張ります！ (2022年4月26日 10時) (レス) id: fc3a292471 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 伏木蔵可愛いですよね♡ 続き頑張ってください (2022年4月26日 7時) (レス) @page3 id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
