ジュッテの相棒

▽ ページ26

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「？……なあに」

HN「なにも？」



そういうとまた僕の手に視線を戻すヌナ。

伏し目だとまつ毛の長さがよくわかる。僕も長い方って言われるけど、ヌナのまつ毛は長い上にくるんとカールしていて、よく目に入ってのたうち回っている。

それから、つんと上を向いた小さい鼻と、こう、うゅって形の唇。なんでも、ヨンジュニヒョンと、うちのヒョンジンとAヌナで「魅力的な唇を持つアイドル三選」に選ばれたらしい。確かにヌナの唇は可愛い。集中しているのか、段々とんがっていくヌナの唇。髪を梳いていた手を滑らせて、人差し指と中指でヌナの唇をうにうにと挟む。



「なんやさっきから〜」

HN「いいじゃん、気にしないで」



サトゥリ(釜山弁)、久しぶりに聞いた。

この口からみんなを黙らせるハイトーンや、サトゥリを話す時の落ち着く低い声や、チャニヒョンとリノヒョンを思いのままに操る愛嬌ある声、ビニヒョンといるときのケラケラ笑う声、僕ら弟たちをうちゅちゅする声が出てくるんだから不思議だ。

気が散るのか、ヌナが凄んだ顔でこっちを見てる。



HN「(これは、この顔は、まだヤメロとは言われてないやつ)」



と思ったら、急に指をガブっと噛まれた。普通に痛い。びっくりしてヌナを見ると、してやったりな顔。



HN「いたあい！」

「はい、次左手！」



＿＿＿＿＿




「はい、できた。わかってると思うけどこれジェルじゃないから乾くまで待たなきゃだめだよ」

HN「何分くらい？」

「20分くらいは見といた方がいいかな」



にやり、と悪巧みの顔をするAヌナ。どっかの悪魔うさぎヒョンにそっくりなんですけど。

目の前に座ったかと思えば、ほっぺをむにむにしてきた。



「さっきベタベタ触ってきた仕返し」

HN「あう、ぬな、伸びる伸びる！ほっぺ伸びちゃう！」

「伸びろ！！」



にょーん、にょーんと丹念に伸ばしたあと赤くなっちゃった、と笑ってほっぺを元に戻す(？)ヌナ。

ポリッシュが乾かないから抵抗できないのをいいことに、好き放題され続ける。

唇をぷにぷにしてきたからクォッカの奇襲を仕掛けた。



カプッ


「ぎゃッ！」



あ〜ちんちゃ〜とブツブツ言いながら僕の顎で指を拭くヌナであった。




以上、ハンによるヌナ観察レポート。



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