対処法(12)錆兎 ページ24
『…………』
「…………」
誰か、私の今の非常に切羽詰まっていて自分でも何が怒っているのか分からない状況を聞いて欲しい。
『え、なんで、錆兎さん…???』
現在、柱レベルの実力を持っているめっちゃつよい(語彙力)みんなの憧れの錆兎さんと、狭い箱の中に収まっているのだ。
え、なんで?なんのご褒美?
こんな平隊員とかっこよくて強い錆兎さんが一緒にいていいの???
それにめっちゃ近いしとても美しい胸筋が目の前に…!!といっても服は着ているけれども。
「えっと…君は、岩瀬、か?」
『はい、そうですけど…』
「この状況…どうなっているか分かるか?」
『いえ、見当も…ただのイタズラか、鬼の仕業かくらいにしか』
「そうだな」
耳の近くで思い切り錆兎さんの声が聞こえてきて、
囁かれるように話されてくすぐったい。
こんな状況で、緊張しない方がおかしい。
私の身体は大分強ばっていた。
『私、先程まで蝶屋敷で怪我の療養をしていた筈なんですけどね…不思議なことに、怪我も治ってる』
「…どこを怪我していたんだ?」
『任務で肋骨を二本、あと左腕が折れてました』
私がそう言うと、
錆兎さんは顎を軽く掴んで何かを考え始めた。
ていうか、怪我したの二日前なんだけど…
なんで治ってるのかな。なんかここ、別の次元かなにか?ワタシ、イマタマシイダケデスヨ!みたいな?え、なにそれ、怖っ!
「それにしても…狭いな。君に肩身の狭い思いをさせて申し訳がない」
『いや、錆兎さんが気にすることじゃあないですよ…!確かに、少し気になりはしますけど』
「…すまない。」
私たちの距離はたぶん20センチも、もしかしたら10センチもないかもしれない。互いの吐息が耳に直接伝わってきて、軽く身をよじった時に擦れる服の音も、ダイレクトに鼓膜に響く。
ただでさえ、錆兎さんは男前なのだ。強いし。
そんな人とこんな状況って…
運がいいのか悪いのか。
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アオイ - たしかに 、累 と 夢主ちゃんの 見てみたいかも! (2021年11月18日 22時) (レス) id: c4dfd681b0 (このIDを非表示/違反報告)
古都 - 魘夢最高でしたっ!!このまま死んでもいい← (2021年8月20日 18時) (レス) id: fd64c8d06f (このIDを非表示/違反報告)
白狐 - 水の呼吸組よかったです!! 煉獄さんのお話が見てみたいです!! (2021年8月15日 18時) (レス) id: 36ba1a22c5 (このIDを非表示/違反報告)
ぎゆみかん - あかざ途中で終わってませんか? ちょーーーーぜつ見たいんで書いてください!(ワザとだったらゴメンなさい!)(*>∀<*)ゝ (2020年9月8日 17時) (レス) id: 8ebef6a95a (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望 - 累くんどうですか!? (2020年8月22日 22時) (レス) id: 11a9c593be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水野 | 作成日時:2019年11月3日 0時