それぞれの最後�� ページ27
「あ、朝香じゃん」
そろそろ本部を後にしようと朝香が廊下を歩いていると、前からやってきた高身長の男女3人組の一人が声をかけてきた。
『お疲れ様です。太刀川さん、加古さん、二宮さん』
「それはこっちのセリフよA。4年間お疲れ様」
加古は朝香に歩み寄るなり手を取り握手をする。その表情はとても残念そうだった。加古自身、朝香の事は自隊に入れたいと思うほど気に入っていし、実力も認めていた。故に、朝香が辞めると聞いた時は暫く辞めることを止めるすべを考えていたのだとか。
「東北の国立大学だったか。ちゃんと防寒しろよ」
「え、お前国立大学行くの？すげー頭いいじゃん。俺と話してる時同じレベルで話してるから頭悪ぃのかと思ってた」
「お前に合わせて話してくれてたんだろ。お前と一緒にするな」
二宮の言葉に驚きを隠せない太刀川。その様子を朝香は眺めながら本日もボーダーは平和である事を確認する。長い間この3人には先輩として、ライバルとしてなど様々な側面でお世話になってきた朝香。その付き合いも、今日で最後である。
『今までお世話になりました。三門市を頼みます』
短く、はっきりとした声で朝香はそう言った。
その声には、4年間この町を守ってきた者の貫禄を感じさせた。そしてそこには、彼らに対する信頼も確かに感じられた。
「任せてちょうだい。Aが帰ってくる場所はちゃんと護っておくわ」
「ついでにボーダーに復帰してもいいぞ」
「...臨時復帰か、ありだな」
『長期休暇の帰省中にやるバイト内容じゃないです、ボーダーは。』
･
3人と別れてまた少し歩くと、また別の今度は身長差のある男2人が前からやってくる。
「あーよかった、まだいた」
その一人、迅は安心した様に朝香に声をかけてきた。
隣を歩くもう一人である風間も無言で朝香の前にやって来る。
『未来視で見つけられたしょうに』
「お前今日色んな人に話しかけられてるからさー」
「仕方ないだろ」
風間はそう迅に言い放つと、目線を朝香に向けた。
「長い間ご苦労だったな」
『こちらこそ、長い間お世話になりました』
「まさか朝香が辞めるとはね〜」
『これで少しは気が楽になるのでは？』
「逆に誰にも気付いて貰えなくて疲れちゃうかも」
ご冗談を、と朝香は言ったが迅としては数少ない自身の変化に気付いてくれる人物であった朝香が居なくなるのは少しばかり寂しいものであった。まあ、本当に少しばかりであるが。
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にこ(プロフ) - この度はこんなにも素晴らしい作品を作成してくださりありがとうございます（ ; ; ）出会えたことにとても感謝しております！他の作品も楽しみにしております！完結までお疲れ様でした＾＾ (2022年1月31日 0時) (
レス) @page32 id: 122cc99496 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - 綺世さん» 楽しみにしてます！(*´꒳`*) (2021年11月2日 16時) (レス) id: 60475fc3e4 (このIDを非表示/違反報告)
綺世(プロフ) - そるとさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！また作品を出した際にはよろしくお願いいたします。 (2021年11月2日 11時) (レス) id: d271d60620 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - ワールドトリガーで一番好きな作品だったので完結したのがとても嬉しい反面寂しい気がします、次作も楽しみにしてます！ (2021年11月2日 7時) (レス) @page32 id: 60475fc3e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綺世 | 作成日時：2021年8月11日 3時
