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『はい!!今日は黄色とピンクのお花だよ!!』
「…かわいい」
『ちょっといい?これをこうしてっと』
あれから私はリョウガ兄様の
目を盗んでは城を抜け出し
ユースケの元へ足を運んでいた
『できた!!はい』
「わぁ!素敵!!!」
作った花冠をそっと
私の頭に乗せてくれる
「ユースケ凄い!作るの上手だね」
『ほんと?妹いるから小さい時
よく作ってあげてたんだ〜』
ズキ
妹さんいるんだ
妹さんにもこうやって優しくしてるのかな
『どうしたの?』
「ううん、何でもないよ」
ユースケの前だと
この国の姫だとか全部忘れて
ありのままの自分でいられる
花を貰いに行くなんてことも
ただの口実
『花冠似合ってるよ、かわいい』
本当はあなたに会いたいだけ
全部貰い終わったら
もう会えなくなっちゃうの?
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作者名:リリウム | 作成日時:2017年5月19日 21時